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橋本・柱本「里山小学校」開校へ~米、芋作り体験

日本の原風景、和歌山県橋本市柱本の棚田を潤す芋谷川(いもたにがわ)流域の野辺で、今春、小学生に昔の日本農業(無農薬)を学んでもらう「里山小学校」(仮称)が開校することになった。企画・実践する柱本田園自然環境保全会・佐藤俊(さとし)事務局長は、「自然と人々との関わり、農業文化の素晴らしさを学んでもらう」と張り切っている。
初代校長には、柱本の大原一志(かずし)区長が就任し、地元住民や同自然環境保全会の会員らが指導役を務める。
計画によると、同小学校は、校舎を建設するわけではなく、芋谷川流域の野辺や、柱本集会所を拠点にして、広々とした柱本の棚田のうち、約2000平方メートルを活用。市内の小学校(15校)の4、5、6年生の児童に米作り、芋作りを体験してもらう。
キャッチフレーズは「リレーでつなぐ農業暦(こよみ)1~12月」とし、例えば米作りなら、全校児童が「田植え&収穫」を体験、それ以外のシーズンには各学校単位で、「籾(もみ)の芽出し」「苗代作り」「草取り」「稲架(はさ)掛け」「脱穀」などを体験してもらう。
さらに、収穫・脱穀した米約500キロのうち、100キロは学校給食に使い、残る400キロは子供たちが大阪など都市部に出向いて、販売も体験する。収益金約40万円は、子供たちの課外学習活動資金に充てる方針。
今春開校し、4月中旬に先ず「籾の芽出し」作業から実践。野辺や集会所では「農業のお話」の時間を設け、日本の四季や農業の歴史・文化、技術、食の安全などについて、わかり易く説明することになる。
同棚田周辺では、すでに市内や都市部の家族連れを対象にした田植え体験や、生きもの調査、魚道作りなどを実践してきたが、地元住民が中心となり、「里山小学校」として、子供たちに農業体験を実践するのは初めて。
佐藤・事務局長は「子供たちに古里の良さ、農業の良さ、仕事の良さを実感してもらい、できれば稲作による収益金を活用して、子供たちを和歌山の海に連れて行ってあげたい」と話した。
写真(上)は柱本の棚田で子どもたちを対象に水生動物の調査をする佐藤・事務局長。写真(上)は過去に実践した子どもたちの田植え風景。写真(下)は多くの参加者に説明する佐藤・事務局長。


更新日:2014年1月23日 木曜日 00:07

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