ニュース & 話題

〝えびす参り〟で健康長寿~高齢者ら施設でにっこり

和歌山県橋本市隅田町の特別養護老人ホーム「ひかり苑」(堀畑光久理事長)で、恒例の「えびす参り行事」が行われ、デイサービス利用者らが煌(きら)びやかな〝えびす笹飾り〟を作ったり、健康長寿を祈ったりした。
1月10日の本戎の日、同ホーム1階ホールの椅子に85歳~98歳のお年寄り約20人が着席し、介護士の林司郎さん、坂本定代さん、永岡恵子さんらが、行事の世話役を担当した。
お年寄りらは、ひかり苑の山から伐ってきたばかりの青笹(あおざさ)に、市内の名古曽神社で購入してきた大小の福俵(ふくだわら)や、大判・小判、大鯛(おおだい)小鯛(こだい)など、約10点の笹飾りを吊るし、それを約1・5メートル角の衝立(ついたて)に掲示。それぞれ、健康長寿や家族の安泰などを祈った。
林さんら介護士は、えびす飾りを前に〝えべっさん〟もメンバーの1人になっている「七福神(しちふくじん)」について、それぞれ何の神様かを質問すると、お年寄りらは、そのうちの半数程度、各自が持っている〝神通力の種類〟を、見事に回答した。
それを聞いたうえで、介護士は「恵比寿(えびす)は商売、大黒天(だいこくてん)は豊作、福禄寿(ふくろくじゅ)は長寿、弁財天(べざいてん)は学問、布袋(ほてい)は開運、良縁、子宝、毘沙門天(びしゃもんてん)は勝負事、寿老人(じゅろうじん)は長寿と幸福の神様です」と、正解を明かすと、お年寄りらは「ああ、思い出した」「そやったなあ」などと、笑いながら頭をかいていた。
天井からは昨年末、お年寄り全員が、それぞれ甲午(きのえうま)の干支(えと)の絵を描いた凧(たこ)が吊るされ、年頭から宵戎、本戎、残り戎…と移っていく「時」を感じさせ、みんな仲良く〝えびす参り〟を楽しんでいた。
林さんは「皆さん御老齢のため、多少、足腰も弱ってくるなど、個々にはとても、えびす参りができません。そこで、この温かい室内で、えびす参りを体験してもらっていますが、皆さんも私たちも、ついつい、えびす顔になります」と、白い歯を見せていた。
写真(上)は衝立にえびす飾りを掛けてお年寄りらに披露。写真(中)は煌びやかに出来上がったえびす飾り。写真(下)は「七福神」について説明する林さんら。


更新日:2014年1月12日 日曜日 00:01

関連記事

ページの先頭に戻る

  • 標準
  • 大
  • RSS
  • サイトマップ

検索

過去の記事