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中将姫伝説~「糸の懸橋」渡り初め~恋野小児童ら

奈良時代の女性ヒロイン・中将姫伝説で名高い和歌山県橋本市恋野、赤塚の県道・橋本〜五條線「糸の懸橋(いとのかけはし)」架け替え工事が完成し、10月2日、市立恋野小学校の児童や地元住民、和歌山県伊都振興局職員らが集まり、開通式を行った。
元の古い「糸の懸橋」(長さ9・8メートル、幅4・5メートル)は昭和10年3月、紀の川に注ぐ去年川(こぞがわ)に架けられたが、老朽化のため新しい「糸の懸橋」(長さ13・2メートル、幅9・25メートル=上下各1車線、片側歩道)に架け替えた。
これは橋本市と五條市(奈良県)を結ぶ県道・橋本~五條線の改良工事の一環で、県は平成21年4月に総工費約8億円(うち橋梁=約8000万円)で着工。道路の拡幅工事は完了し、後は舗装工事などを終えて今年末に開通の予定。
中将姫伝説では、姫が恋野の雲雀山(ひばりやま)に隠棲し、日頃、糸の細道を散策。糸の細道の去年川に架かる橋を「糸の懸橋」と呼んでいる。
この日、先ず恋野小学校のグラウンドに伊都振興局建設部の久保進部長や恋野、赤塚、中道、上田、須河の各区長、恋野地区公民館の大居満佐子館長、同小の山本恒久校長と全児童73人など計約150人が参集。
久保部長が「道路と橋は日常生活の向上と橋本・五條市の交流に大切。紀の川・恋野橋の架け替えとともに、今後も橋本発展に取り組みたい」と挨拶。辻本賢三・恋野区長は「古い糸の懸橋は、私が生まれる1年前にできたものでした。この新しい橋は、皆さんの思い出の橋となることでしょう」と述べた。
この後、すぐ南東側の「糸の懸橋」に全員移動。久保部長や辻本区長、大居館長らがテープカットで開通を祝った。また、橋の四隅には「糸の懸橋」「いとのかけはし」「去年川」「こぞがわ」と刻まれた4枚の橋銘板があり、平仮名の「いとのかけはし」は、今年3月、恋野小を卒業した12人が一画一画、リレー方式で書いた文字で、後輩の児童たちが除幕した。
渡り初めは、大人も子供も全員で行い、新しい古里の橋梁をゆっくり、その雰囲気をかみしめるように渡っていた。
写真(上)は「糸の懸橋」完成をテープカットで祝う関係者ら。写真(中)は恋野小学校の今春卒業生が書いた「いとのかけはし」の橋銘板を除幕する後輩たち。写真(下)は「糸の懸橋」の渡り初めをする恋野小学校の児童や地元の人たち。


更新日:2013年10月2日 水曜日 15:42

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