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病気克服し全国V4…ラージボール卓球・児嶋さん

喉頭がんなどの病気を克服し、全国ラージボール卓球大会で優勝するなど、活躍中の75歳男性がいる。和歌山県橋本市古佐田1丁目、電気工事業・児嶋淳さんで、児嶋さんは「ラージボール卓球は、高齢者スポーツに最適で、とても健康に良く、皆さんも親しんでください」と言っている。
児嶋さんは、県立橋本高校・卓球部時代、主将を務め、3年生の時には、和歌山県大会で2位。南海電鉄に入社後、35歳まで同電鉄の卓球部に所属。社内大会シングルスで、10年連続優勝を飾った後、仕事に専念した。
ラージボールは直径44ミリと、普通の卓球ボール(直径44ミリ)よりも大きく、ラケットで打ち放たれるスピードは、空気抵抗を大きくうけて、スピードが弱まる。児嶋さんは「同じ卓球にしても、これは高齢者に向いている」と判断。定年退職して2年後の平成12年(2000)、地元の卓球愛好家を集めて「橋本市ラージボール協会」を設立。自らもこれまでの硬式卓球から、ラージボールに切り替えて、練習に励む一方、協会長として会員指導にあたってきた。
68歳の時、練習中に転倒して右肩の筋肉が断裂し、さらに70歳で前立腺がん、喉頭がんの手術を受けたが、これら身体的問題を見事克服。全国ラージボール卓球大会には、毎年、万難を排して出場してきた。
その成績は、今年6月、岩手県奥州市で開かれた第26回大会75歳シングルスで優勝。がんの手術をして間もない70歳の時を含めて、2度の栄冠に輝いたほか、73歳、74歳ダブルスでも、2年連続優勝するという破格の活躍ぶり。
児嶋さんは現在、同協会の名誉会長となり、後任の田地川洋さん(76)に会長をバトンタッチ。毎週月曜日、同市北馬場の県立橋本体育館で、橋本・伊都地方から参加している40代~70歳代の会員たちの指導に努め、「素晴らしい先生」と慕われている。会員の中には、全国大会で優勝圏内にいる野入節子さんら、そうそうたる選手が育っているという。
当初6人だった会員は、今では40人に増加。9月30日には午後1時~同4時、同体育館サブアリーナで、世界チャンピオン・小野誠治さんが、実技指導に訪れることになっている。
児嶋さんは、普通の卓球ボールとラージボールを手のひらに乗せて見せ、「今後、高齢化はますます進み、高齢者スポーツが大切になります。ラージボールは大きいので、反発力が弱く、スピードも出ません。高齢者には健康的で、とても楽しいですスポーツです」と推奨している。
写真(上、中)は全国ラージボール卓球大会で何度も優勝し、大活躍の児嶋さん、写真(下)は右手でラージボール、左手で普通の卓球ボールを披露する児嶋さん。


更新日:2013年9月27日 金曜日 07:57

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