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高野山〝般若湯〟の酒蔵・見学会~伝統守る1軒

日本酒「高野山 般若湯(はんにゃとう)」を醸造する和歌山県かつらぎ町中飯降85、初桜酒造株式会社(笠勝清人社長)は、2月10日(日)と2月17日(日)の、いずれも午前10時からと、午後2時からの2回、登録文化財「酒蔵」の見学会を開く。笠勝社長は「世界遺産・高野山の地酒造りの酒蔵を、ぜひご覧ください」と呼びかけている。見学は無料だが、定員各30人で予約制。
同社は1866年(慶応2)に高野山麓を流れる紀ノ川畔に創業。高野山では〝飲酒禁制〟だったが、弘法大師は「塩酒一盃(おんしゅいっぱい)これを許す」と酒の効用を認め、山上では酒を〝般若湯〟と呼んで愛飲された。昔は馬の背中に酒樽を乗せて、山麓から山上まで運んだという。
同社は、弘法大師が高野山開創の際、世話になった丹生都比売(にうつひめ)神社のある同町天野の、名産〝天野米〟と高野山麓の伏流水を使用。笠勝社長と但馬杜氏が純米、純米吟醸酒を造って、橋本・伊都地方や大阪、東京へ出荷している。
同地方は、紀の川の上流域にあることから、昔は「川上酒」と呼ばれ、酒造りが盛んだった。とく大正~昭和初期には、33軒の酒蔵があったが、〝灘伏見〟が酒どころとして脚光を浴び、酒の量産が進むにつれて、〝川上酒〟の廃業が相次ぎ、今では同社1軒のみとなった。
笠勝さんは「今なお酒蔵は生きていることを知っていただこうと、8年前に見学会を始めたところ、最近では〝般若湯〟も酒蔵もよく知っていただけるようになりました」と喜んでいる。
日本酒は、白米を蒸して麹(こうじ)を造り、この麹で蒸し米を糖化しながら、酵母を培養し、酒母をつくる。これを仕込んで、もろみを仕立て,並行複発酵法(へいこうふくはっこうほう)で、高いアルコール分のもろみを造り、これを搾って出来上がる。
同社では「見学希望者は、定員になり次第、締め切りますで、申し込みは早い目に。また、中学生以下の見学は、酒蔵見学の途中、危険な場所もありますので、保護者の監督をお願いします」と言っている。なお当日、蔵出し新酒「たれくち」(1・8リットル=3000円)の特別販売〟もあるが、これも予約が必要。
申し込み・問い合わせは同社(0736・22・0005)へ。
写真(上)は国道24号に面した初桜酒造の店舗。写真(中)は酒の醸造現場を見回る笠勝社長。写真(下)は国の登録文化財に指定されている「初桜酒造」の酒蔵。

更新日:2013年1月31日 木曜日 08:53

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