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最良〝省エネ住宅〟施行技術学ぶ~振興局で15人

最小限のエネルギーで冬は暖かく、夏は涼しく過ごせる「省エネルギー住宅」を建築する大工技能者を集めた「住宅省エネ施行技術者講習会」が、1月29日、和歌山県橋本市の県伊都振興局会議室で開かれた。
和歌山県木材協同組合連合会や同県建築士会など関係団体で組織する同県木造住宅生産体制強化推進協議会が主催で、この日、橋本・伊都地方の工務店主ら15人が参加した。
講義を担当したのは、同建築士会理事の鈴木史郎さんと東設計事務所の東雅史さんの2人。参加者には省エネ住宅建設に関する技術や法律を書いたテキストを配布。鈴木講師は、そのテキストを参照しながら、人類滅亡につながる地球温暖化の最大原因は、二酸化炭素の放出であり、その防止には〝省エネ住宅〟の建設が必要であることを強調した。
そのうえで、最小限のエネルギーで、快適生活が送られる新築住宅の、断熱材施行について、最良の技術的方法を解説。「何よりも先ず、自然の風光を取り入れ、それでも快適環境が叶わないときに限り、断熱材などを施行することになります」と、説明した。
さらに、テキストには「充填断熱用」「外張断熱用」の工事を行った後、完成度を調べる「チェックリスト」を掲載していることを紹介。参加者に対し、「実際に〝省エネ住宅〟を建築した際は、これをコピーして、全項目がきっちり施行されているかどうかを確認してください」と、丁寧な仕事を求めた。
講演の後、同振興局の駐車場では、断熱材を仕込んだモデルハウスを設置。参加者らは鈴木、東両講師の案内で見学。モデルハウスに施された断熱材や通気孔、その取り付け具合などに目を凝らし、「なるほど、よくわかった」という風にうなづいていた。
この講習会は、国が平成32年度までに〝省エネ住宅〟100%完成を目指す事業の一環で、すでに平成24年度から和歌山県田辺市、和歌山市で計3回実施、今回の橋本市で4回目となる。和歌山県木材協同組合連合会の高井一治・専務理事は「省エネ住宅の建築促進は極めて大切であり、国は20万人の省エネ住宅・大工技能者の養成を目指しています」と語り、「きょうもまた15人の省エネ住宅建築の技術者が生まれました。講習会は25年度も続けます」と喜んでいた。
写真(上)は断熱材施行を行ったモデルハウスを熱心に見学する大工技能者たち。写真(中)は省エネ住宅の建築方法を講義する鈴木理事。写真(下)は断熱材使用のモデルハウスを見物する大工技能者たち。


更新日:2013年1月30日 水曜日 14:25

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