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吊し柿つつくメジロに感動~美しさにカメラぱちり
わが家の裏に吊し柿をつるしていると、いつのころからかメジロがやってきて、柿をつつくようになった。おいしそうに食べている様子だったが、小鳥にとって不便だと思い、一部を便利な場所に移動。ついでに柿を箸に差し替えて、もらった串柿とともに木の枝につるした。
すると一日に何度か飛来。私はその美しい姿にすっかり感動し、早速カーテンでカメラを隠すようにして、粘りに粘ってシャッターを切ったのがこの3枚の写真。メジロは串柿にも何度もアタックしていたが、堅いせいか食べず仕舞いだった。
メジロは翼長6センチほど。背面はオリーブ色がかった黄緑色で、眼の周囲の白環が目立ち、チュチュと美しい声でさえずる。といっても私は野鳥に詳しいわけではない。知識も皆無、そのうえ野鳥音痴で、小鳥の姿を見て何鳥か判別できるのは、メジロのほか、スズメかセキレイぐらい。
ところで「メジロ押し」ということばがある。大勢の人が込み合って並ぶこと、多くの物事が集中することをいう。手元の語源辞典(山口佳紀編・講談社)を開くと、もともとは、メジロの習性から出た語で、小鳥の子どもが大勢で押し合う遊びから来た語とあった。メジロは夏は雄雌一対で棲むが、秋から冬には群をなして林に集まる習性があり、それらが群れて木に止まるさまを「メジロの押し合い」と表現したものだという。今回のカメラによるメジロ観察は、野鳥への関心度、一歩前進かなと思っている。
(写真・文=フォトライター・北森久雄さん)
更新日:2013年1月10日 木曜日 09:13