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岡潔博士~人生と学問の回想…高瀬准教授が講演へ

世界的な数学者で文化勲章受章者である和歌山県橋本市の名誉市民「岡潔」(1901~78年)をテーマにした講演会が、12月1日(土)、九州大学マス・フォア・インダストリ研究所の高瀬正仁准教授を講師に同市東家1の6の27、橋本市教育文化会館2階大ホールで開かれる。定員370人で、入場無料だが、整理券が必要。
橋本市名誉市民「岡潔」顕彰事業で、橋本市岡潔数学WAVEと橋本市、同市教委が主催、和歌山県、橋本商工会議所、高野口商工会、橋本市観光協会などが後援する。
高瀬准教授は群馬県生まれで多変数函数論と近代数学史を専攻する数学者、数学史家。主な著書に「d×とdyの解析学」(日本評論社)、「評伝岡潔 星の章」、「評伝岡潔 花の章」(いずれも海鳴社)、「岡潔 数学の詩人」(岩波新書)などがある。
当日は午後1時半から受付。同2時に開演。同2時15分から同4時まで「紀見村時代の岡潔博士~人生と学問の回想~」と題して講演する。
岡博士は大阪生まれで、4歳の時に祖父の郷里・紀見村(現橋本市)に移住。京都帝国大学で学び、「多変数函数論」などを発表。世界中の数学者が挑んでも、1問解くのに100年はかかる、といわれた3大難問を1人で解いた天才。
これまで橋本市内で、岡博士について講演した童話作家・佐藤律子さんは「橋本市古佐田の丸山公園には、岡博士の祖父・文一郎氏の碑があります。文一郎氏は〝橋本のまちは高野街道と大和街道が交差する交通・文化の要衝〟として、当時、高野口町妙寺にあった伊都郡役所を橋本に移設した人物」と紹介。そのうえで、「文一郎氏は、幼少の頃の岡博士に対し〝他人(ひと)が先、自分は後〟と、何度も譲ることの大切さを教え込んだ」と説明。「大人になった岡博士は、数学界の3大難問が解けたのは〝祖父の徹底したこの教育があったから〟と述懐している」と話している。
問い合わせは橋本市教育委員会(中央公民館内=0736・32・0034)。整理券は教育総務課、中央公民館、各地区公民館で配布。
写真(上)は橋本市の名誉市民・岡潔博士。写真(中)は高瀬准教授の岡潔博士をテーマにした講演会のチラシ。写真(下)は佐藤律子さん著の絵本「岡潔博士ってだーれ」の一1ーン。


更新日:2012年11月2日 金曜日 18:23

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