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国城山麓に産直市場オープン…地域活性化の実験場

和歌山県橋本市の国城山周辺の活性化を目指す産直市場「くにぎ広場」が、同市南馬場の学文路天満宮・鳥居西側の広場にオープンし、市民から注目されている。運営する〝くにぎ広場・農産物直売交流施設組合〟の岡本進組合長は「平成27年(2015)に国城山・中腹に〝農産物販売・農家レストラン・加工体験・観光交流センター〟を開設する予定で、〝くにぎ広場〟はその準備段階の実験店舗です」と、来店を呼びかけている。
「くにぎ広場」は、鉄パイプで骨組みした簡易店舗で、テントを張ったスペースも併設し、営業日は毎週土曜、日曜、祝日の午前9時~正午。国城山周辺の田畑でとれた茄子やピーマン、ゴーヤ、桃などの野菜や果物、ヤブコージ、ツリシノブ、ツワブキなどの苔玉(こけだま)を出品。また、西畑で栽培したゴボウで作った「はたごんぼあられ」や、橋本商工会議所のレトルトカレー「ひねキング」なども販売している。
同組合は同市学文路、清水、西畑など国城山周辺の人たち約40人で構成。平成27年春には、同県高野町の高野山真言宗総本山・金剛峯寺で、〝高野山開創1200年記念大法会〟が営まれ、和歌山国体も昭和46年以来44年ぶりに開催される。これを見据えて、和歌山県は同年までに〝紀の川左岸幹線農道(橋本高野橋~紀の川市間)を完成させたい考え。
そこで国城山周辺の有志が同組合を設立。その農免道路わきに農産物を直売し、地元の食材を使って郷土料理を提供する農家レストラン、陶芸や木工芸などの体験施設、国城山の観光客らが交流できる場所など、郷土の拠点作りを計画。今回は、その前段階の〝実験場〟として〝産直市場〟をオープンさせたという。
8月18日朝、地元の農家が〝くにぎ広場〟に、とれとれの農産物を並べると、マイカーで訪れた家族連れらが、真剣な表情で品定めして、「これおいしそうね」「市価の半値以下と思う」などと驚きながら、次々と買い求めていた。
広報担当の徳田勝治さんは「過疎化が叫ばれる中、国城山周辺も例外ではありません。最近は国城山の中腹に炭焼き窯を作ったり、畑ごんぼを復活させたり、がんばっています。〝くにぎ広場〟は将来の拠点運営に向けて、組合員が農産物の出荷や販売、お客様の応対方法などを学ぶ実験場であり、道場です。よろしくご指導の程を…」と話した。
岡本組合長は「将来は組合員を市内全域から募集。国城山を地元はもちろん他府県の方々にも、楽しんでいただけるようにしたい」と張り切っている。
写真(上)は国城山周辺の田畑でとれた農産物を並べた「くにぎ広場」店内。写真(中)は安価でおいしそうな農産品。写真(下)は簡易店舗前に立てられた「くにぎ広場」の看板。


更新日:2012年8月18日 土曜日 20:09

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