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まち活性化はユーモラスに…橋本・ちんどん笑会

にぎやかな鳴り物とユーモラスな動作で練り歩く〝チンドン屋〟のちからで、不況風を吹き飛ばしてもらおうと、和歌山県橋本市に発足した〝橋本・ちんどん笑会〟(上田良治会長)は8月5日、同市隅田町中島の門前歴史交流館で「第1回ちんどん体験会」を開いた。講師の神戸大学のチンドン屋サークル「モダンドンチキ」の在校・卒業生らから、初の手ほどきを受けた上田会長は「本日を出発点にして、市内各地、各種団体で〝ちんどんグループ〟を編成し、商工・農林関係の開店、イベントなどについては、昔ながらの賑やかな〝伝統宣伝〟で盛り上げたい」と張り切っている。
上田会長は現在、橋本市議で橋本市商店街連合会会長。木下善之市長から今夏、「チンドン屋でまちの活性化を図りたい」と発案・依頼があり、上田会長ら議会、商工関係者らが岡山県のプロのチンドン屋の演技を見学したうえ、市会議員や市職員、商工関係者ら約20人で〝橋本・ちんどん笑会〟を結成した。
この日の講師に招いたのは、神戸大学出身の森本明日香さんと羽尻皓一さん、同大学4回生の池内都さん、同3回生の柳田匠さん、そして同大学の近くに住む福祉施設職員の穴井重行さんの5人。
神戸大学の〝モダンドンチキ〟は、平成7年(1995)の阪神・淡路大震災の被災者支援を目指し発足。同大学に避難した穴井さんは、当時から〝モダンドンチキ〟のメンバーと共に活動してきた。
リーダーの森本さんは「橋本の皆さんが、チンドン屋をやってくれると聞いて、とてもうれしいです」と挨拶。これを受けて、木下市長が「橋本には、歌も踊りも、上手な人が大勢います。まちの活性化に向けて、よろしくお願いします」とお願いした。
この後、講師一行は、それぞれ滑稽なピエロや派手な着物姿のおばちゃん、いなせな若衆侍などに仮装し、アコ―ディオン、クラリネット、チンドン太鼓などを、ある時はうまく、ある時はちぐはぐに演奏。歩き方も、どことなくぎこちなく、動き回って見せると、受講・見学者から大拍手が起きた。
さらに、太鼓はリズム、三味線はメロディーという〝個別講習〟に入り、市会議員や市職員、商工関係者らが、次々と手ほどきを受け、「なかなかむつかしいな」「それにしても、楽しく面白いもんやな」などと感心していた。
森本さんは「チンドン屋の芸は、とても奥がふかくて、極めるなどというのは、至難のわざかと思います。きょうは大いに楽しんでいただいて、〝チンドンのまち〟づくりのパワーになってほしい」と期待。上田会長は「将来は橋本市内で〝市長杯争奪・橋本ちんどん大会〟を開けるほど、チンドングループが出来てほしい。そうすれば近畿大会、全国大会と夢がひらける。まちはきっと活気付くと信じます」と力強く語った。
入会費・会費は無料。入会、問い合わせは上田良治会長(携帯電話090・5965・7195)。
写真(上)は橋本市の門前歴史交流館で開かれた「ちんどん体験会」。写真(中、下)は神戸大学在校・卒業生らから、チンドン屋としての楽器の使い方を教えてもらう参加者ら。


更新日:2012年8月5日 日曜日 20:38

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