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橋本駅で「戦争文庫」始まる~悲惨、繰り返すな

終戦記念日(8月15日)をひかえて、太平洋戦争に関する図書を集めた「戦争文庫」が、8月1日、和歌山県橋本市のJR南海橋本駅にある「ゆかいな図書館」で始まった。31日まで。図書館世話人の阪口繁昭さん(84)は「すべて〝善意の寄贈本〟です。今月は読書で悲惨な戦争について考えてください」と呼びかけている。
阪口さんは、太平洋戦争中、満蒙開拓青少年義勇軍の一員。中ソ国境で被弾して、左耳が聴こえず、捕虜としてシベリアに抑留され、多くの戦友を亡くし、九死に一生を得て帰国した辛い経験を持つ。
「戦争文庫」は昨年に続き2回目。図書館世話人は、約10年間、全国からの善意の寄贈本の中から、戦争関係の本だけを集め、同文庫を開催したが、持ち出し自由で、返却も読者の自由意志に任せたため、200冊並べたうち、107冊が返却されなかった。
このため、阪口代表は「戦争の図書集めに歳月を要するので、2回目は4年後になりそう」と考えたが、これを知った人たちから、匿名などで阪口代表方に続々と図書が届いた。阪口代表は「そのお陰で昨年に引き続き、戦争文庫を開くことができました」と、匿名の人々に謝辞を述べている。
この日、橋本市立橋本中学校の生徒会役員と図書委員6人、県立橋本高校生徒会役員5人が協力。同図書館で太平洋戦争に関する図書約500冊に図書館名のスタンプを押し、書棚に図書を並べ、書棚の上に図書館世話人が「戦争文庫~悲惨な戦争を繰り返すな」と書いた紙を表示した。
書棚には「ホタル帰る~特攻隊員と母トメと娘礼子」(赤羽礼子さん、石井宏さん著)、「名こそ惜しめ~硫黄島の記録」(津本陽さん著)、「原爆を子どもにどう語るか」(横川嘉範さん著)などの背表紙が見え、さっそく同駅のじ乗降客や、戦争に関心の深い人たちが訪れている。
橋本中学校の田中拓良・生徒会長は「先程、戦争映画〝チンパオ〟を鑑賞してきたばかりです。戦争の酷さ、日本兵の反省など分かりましたが、図書からも学びたいと思います」と話した。また、図書館世話人で元・紀北工業高校教諭の池永恵司さんは「米軍機による橋本駅の空襲を目の当たりに見ましたので、その怖さは骨身にしみています。とくに戦争を知らない若者たちは、しっかり読書してください」と言っている。
写真(上、中、下)は「戦争文庫」を設ける橋本中学、橋本高校生徒会役員や図書世話人ら。

更新日:2012年8月1日 水曜日 16:22

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