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電気自動車の充電器設置~商店街…お客様は無料
「ショッピング客には、電気自動車の充電無料」と、和歌山県橋本市隅田町の「隅田中央商店街振興組合」(上田良治理事長)は、商店街の一角にEV充電器を設け、4月1日、「EV充電器設置式」が行われた。
充電器が設置されたのは、上田理事長が経営する理容店わきの約40平方メートルの駐車スペース。同振興組合は、地球温暖化の防止に役立つ、電気自動車時代の到来を受けて、和歌山県が公募していた〝充電器設置推進〟(費用の3分の1補助)に応募、認定された。
同商店街には、正会員24店、賛助会員30店の計54店が加盟。大型店の進出や、長引く不況で、全国的に商店街が〝シャッター通り〟と化す中、専門店や対面販売の良さを生かして、昔のままの底力を発揮している。
この日、鉄柱に設置されたEV充電器(普通)のそばに、和歌山日産自動車株式会社・紀北店(同市高野口町)のカーライフアドバイザー・田淵幸男さんが、アクアブルーの電気自動車「ニッサン・リーフ」を運転して登場。車を充電器わきの駐車スペースに止めた。
上田理事長が「充電器設置は、県内の商店街で、当商店街が初めてです。空気を汚さず、安価で走れる電気自動車で、この商店街に多くの観光、ショッピング客に来ていただきたい」と設置趣旨を説明。また、橋本市議でもある上田理事長は、市議会の井上勝彦議長、山田哲弥副議長とともにテープカットをして、充電器設置を祝った。
田淵さんは集まった人たちに、車への充電の仕方を指導。「ニッサン・リーフは、2500㏄程の推進力があり、値段は約400万円で、国が78万円を補助してくれます」「充電時間は、急速充電器だと、80パーセント充電するのに約30分、普通充電なら約8時間かかります」「ただし、それだけの充電料金はわずか200円程度と安く、それで約200キロも走ることができます」とアピールした。
この後〝試乗会〟が行われ、田淵さんが運転、商店主や顧客らが助手席や後部座席に乗り込み、隣接のあやの台周辺をドライブ。試乗した人たちは「まったくエンジン音が聴こえない」「新しい時代がきたなと思う「電気自動車が安くなり、充電場所が増えれば、いいのに…」と感想をもらした。
上田理事長は「和歌山県は現在、充電器設置場所のマップ作りを始め、当商店街のマップ資料も送付しました。また、市議会でも、市当局に充電器設置の必要性を質したところ、『来年1月、市役所近くに完成する〝橋本市健康福祉センター〟に充電器1基を設置、電機自動車2台を購入する』との答弁を得ました。しっかり新時代に対応したいと思います」と話した。
写真(上)は田淵さんから充電の仕方を教わる女性。写真(中)はテープカットで充電器設置を祝う(左から)井上議長、上田理事長、山田副議長。写真(下)は、設置された充電器、ニッサン・リーフと記念撮影する市議会、商店街の関係者ら。