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加勢田・関大元副学長がTPP講演~校友会聴講

関西大学校友会橋本支部主催の市民公開講座「経済はグローバル化の時代 ! TPPは、日本にとって必要なのか?」が、3月18日、和歌山県橋本市の橋本商工会館5階大会議室で、郷土出身の関西大学・元副学長・経済学博士の加勢田博氏を講師に開かれ、同支部の会員ら市民約70人が聴講した。
同支部の話では、橋本・伊都地方には、関西大学の在学・卒業生約800人が在住。OBは商工・農林や官公庁で働くなど、それぞれの分野で活躍している。
今回、校友会本部からの「地域と社会に貢献する連携作りを目指す」とする趣旨を受けて、今、わが国で重要なTPP(環太平洋経済連携協定)問題について、考えることにしたという。
加勢田氏は高野町出身で、県立橋本高校を卒業。関西大と同大学院に学び、同大学理事、同副学長、社会経済史学会理事・顧問、日本カナダ会理事などを歴任している。
この日、加勢田氏は、「日本は借金財政ではあるが、その借金は、言わば〝家庭内での借金〟で、外からの借金ではない。従って国際的に信用があり、円高でもある」と、日本の経済力を高く評価した。
その上で「わが国のような工業国は、大量生産、大量資源、大量消費が最重要である」と指摘。19世紀の工業国・イギリスの植民地政策などを列挙し、やがて資源・消費地の獲得をめぐって、世界が第1次、第2次世界大戦へ突入した歴史を紹介。「やがて植民地が次々独立し、今や武力で資源・消費地を獲得できないのは当然」とし、工業国・日本は「TPPに参加せざるを得ない」と述べて、「その際、もろに影響を受けるのは、日本の農業なので、〝戸別所得補償〟も大事であり、将来、日本の農業をどう守るか重要課題である」と締めくくった。
関西大学校友会橋本支部の浅井徹支部長は「私たち校友会員は、本日の加勢田先生の講演内容をしっかり咀嚼(そしゃく)し、それぞれの分野で、地域・社会に貢献したいと思います」と話した。
写真はいずれも関西大学校友会橋本支部の会員らを前にTPPについて講演する加勢田・関大元副学長。


更新日:2012年3月18日 日曜日 22:50

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