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文字でおしゃべり楽しむ…難聴者ら筆談・PC体験

和歌山県橋本市の〝要約筆記サークルS.A.T〟(田中三津子会長)主催の「難聴者・中途失聴者交流会」が、2月5日(日)、橋本市教育文化会館3階第1研修室で開かれた。
〝要約筆記サークルS.A.T〟から10人、和歌山県中途失聴・難聴者協会から8人が出て、この日の活動を支援。参加者12人が気軽に交流して、楽しいひと時を過ごした。
先ず、同協会員の南方好治さんによる「難聴者の体験談」があり、南方さんは、自己の難聴とめまいに苦しんだこと、人工内耳の手術でよく聴こえるようになり、めまいもなくなったことなどについて、分かりやすく説明。そのうえで「論語(孔子)は〝楽以忘憂〟(楽しさで憂いをわすれる)と言っています。皆さんも旅行や忘年、新年会などに、どんどん参加して、憂いを忘れてください」と話した。
この後、参加者らは〝筆談用ミニホワイトボード作り〟に挑戦。同協会員らの指導で完成すると、さっそく〝筆談パートナー〟を見つけては、手作りホワイトボードと水性ペンを使って交流。難聴者になった年齢から、家族や友人の事柄まで、自由に〝文字でおしゃべり〟を楽しんだ。
また、補聴器に直接、音を送る「磁気ループ」や、パソコンで行う「要約筆記」も、次々と体験。この間、〝要約筆記サークルS.A.T〟のメンバーは、南方さんの「難聴者の体験談」の内容や、活動の推移について、瞬時にパソコンで文字化。それをスクリーンに映し出して、難聴者・中途失聴者に伝え、会場は終始、和やかな雰囲気に包まれていた。
〝S.A.T〟は、2009年(平成21)に結成され、現在会員は19人。毎月約1回(第3金曜日の午後7~9時)、同会館で〝要約筆記〟を中心にパソコン操作を練習。団体または個人として、依頼を受けた様々なイベントに参加し、難聴者・中途失聴者のために〝要約筆記〟活動を繰り広げている。
写真(上)は手作り〝ミニホワイトボード〟で筆談を楽しむ参加者ら。写真(中)は協会員の指導で〝筆談用ミニホワイトボード作りに〟挑む参加者。写真(下)は南方さんの「体験談」を瞬時にパソコンで文字化する〝S.A.T〟のメンバー。


更新日:2012年2月6日 月曜日 09:01

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