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中将姫の里は雪化粧~橋本・恋野の苅田白々と

奈良時代の女性ヒロイン〝中将姫〟が隠れ住んだといわれる舞台、和歌山県橋本市恋野の丘陵地は、1月17日朝、5センチ前後の雪に覆われた。毎朝、通うカフェ&ギャラリーへの途中、思わずカメラのシャッターを切った。
1枚目は、遥か大和・葛城山を見わたす、広々とした苅田の雪景色。2枚目は、これから朝食兼昼食をいただく、旧家を改造したカフェ&ギャラリーの周辺。3枚目は、その近くの雪をいただいた小さな浮御堂である。
1月ともなれば、恋野の雪景色など、決して珍しくもないが、ただ、仕事や結婚などの事情で、古里・橋本を遠く離れている方々に、季節の便りを届けることができれば…と思い、その光景をカメラに収めた。
ここは奈良の都にもっとも近い里。おそらく〝中将姫〟が歩いたに違いない所。そう思いながら雪の丘陵地を眺めた後、カフェ&ギャラリーに着くと、表の南天の実が真っ赤に色づいている。朝の日差しを浴びて、あちこちの木々から雪解けの水が、さかんに滴っている。
そのお店の引き戸をあけようとすると、お店の世話になっている茶色の猫が、尻尾を上げて、ニャオニャオと挨拶する。そして、汚れた足を二、三度振って、ふたたび素知らぬ顔で、通りすぎて行く。私は「おはようございます。今朝は雪ですね…」と、温かい世界に一歩踏み入れる。やがて、通称〝野武士〟殿がやってきて、ご高説をたまわることになる。
雪晴や猫泥足をふるい行く(水津順風)


更新日:2012年1月17日 火曜日 21:30

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