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ありがとう花火や灯籠流し~紀の川まつりに祈り
紀北地方の夏の風物詩「紀の川まつり」(同実行委員会主催)が、8月15日、「東日本大震災復興支援」として、和歌山県橋本市向副の紀ノ川河川敷をメイン会場に開かれ、県内外から大勢の家族連れや、若いカップルらが訪れた。
戦後間もない1948年(昭和23)から続いてきたこのまつりは、長引く不況などのため、近く開かれる検討委員会で、見直されることになっており、観光客らは、昔の雰囲気を持つ〝最後の紀の川まつり〟として、花火や灯籠流しを眺め、深く心に刻んだ。
先ず、大森神社に関係者が集まり、祭りの安全や世界平和、東日本大震災復興を祈願。本部席では、被災地・岩手県の味噌やせんべいなどを販売。飛ぶように売れた。橋本橋上流の河川敷の特設ステージでは、郷土の伝統「紀の国やっちょん」踊りが華やかに繰り広げられた。また、「紀州紀の川太鼓」が威勢のいいバチさばきを見せ、「橋本MYC」がジャズやラテンを巧みに演奏。聴衆から大きな拍手を浴びた。
夕刻には、恒例の灯籠流しが行われ、東日本大震災の犠牲者供養をはじめ、「先祖供養」「家内安全」などを祈る市民の灯籠3000基が、特設桟橋から紀ノ川へ次々と流され、灯籠は川面に長い光の帯となって浮かび上がった。
この後、スターマインなど1500発の花火が打ち上げられ、花火の大輪が夜空を染めて、川面に映えると、河川敷の観客や、川沿いの家々ら「ワアーきれい」と、どよめきが起きていた。また、花火は満月の上の空に広がり、とくにJR南海橋本駅前の商店街の路地裏から見上げると、屋根と屋根の合間に大輪の花が咲き、圧巻だった。
河川敷には綿菓子や金魚すくい、かき氷、たこ焼きなど沢山の露店が立ち、ゆかた姿の子供たちは親におねだり。夏休みの楽しい夜を過ごした。