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きゅうり加持80年ぶり復活~無病息災へ妙楽寺

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きゅうり加持の準備をする岩西住職と母・康子さん(妙楽寺で)
    きゅうり加持の準備をする岩西住職と母・康子さん(妙楽寺で)
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きゅうり加持の準備をする岩西住職と母・康子さん(妙楽寺で)
    きゅうり加持の祈祷を行う岩西住職
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無病息災、病気治癒を祈る岩西住職と善男善女ら
    無病息災、病気治癒を祈る岩西住職と善男善女ら

猛暑の季節を無病息災に過ごす「きゅうり加持(かじ)」の祈祷(きとう)が、7月22日午後7時から、和歌山県橋本市東家3丁目3の24、妙楽寺(岩西彰真住職)で、約80年ぶりに復活し、善男善女約30人が参加して行われた。
加持とは神仏のご加護=ご利益(りやく)=、祈祷とは神仏に呪文(じゅもん)を唱えて祈ることで、「きゅうり加持」の祈祷は、土用丑(どよううし)=7月20~23日=に、きゅうりを人の体に見立てて、不動明王に供え、無病息災を念じること。
同寺の話では、この行事は1931年(昭和6)ごろまで、当時の住職によって行われ、その後、何らかの事情で途絶えていたが、岩西住職が同寺責任役員の協力を得て、今回、復活させたという。
この夜、地元の善男善女が、それぞれ数本のきゅうりを持参して、紙に自分や家族、友人らの氏名、年齢、病名などを記入。岩上住職が母・康子さんとともに、きゅうりに切り込みを入れて、お札をはさみ、願文を書いた紙をきゅうりに巻きつけて、仏前に供えた。
「きゅうり加持」は、岩上住職の読経ではじまり、善男善女が手を合わせて、無病息災、病気治癒を祈った。岩上住職は法話の中で「加持祈祷は、転んでケガをした子供に、お母さんが『痛いの飛んで行けーっ』というと、子供が安心を得るようなものです。今夜は、きゅうりに病気をとってもらったのですから、絶対に食べないようにしてください」と言って、参加者を笑わせた。
また、「弘法大師は、嵯峨天皇が病気になったとき『謹んで神水一瓶を加持して、且(また)弟子の沙弥真朗を勒(ろく)して奉進せしめ、願わくは薬石を添え不祥を除却したまえ』(心から加持祈祷した水を、若い僧侶に持たせ、その水でお薬を飲んでもらい、病気を治していただくように)と言ったことを紹介、参加者をうならせた。
加持祈祷したきゅうりは、自宅に持ち帰り、約1週間後に庭に埋める。同寺の責任役員・一色英男さんは「いい行事を復活させてくれた」と喜び、同役員・奥村浩章さんも「今夜はきゅうりを沢山持ってきました。これで家族や友人と、無病息災で過ごせます」と、にこにこと話していた。
岩西住職の次回法話は、9月12日(月)午後7時から、同寺で行う予定。


更新日:2011年7月23日 土曜日 07:53

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