平安貴族の衣装の色の桜「御衣黄」(ぎょいこう)が、4月28日、和歌山県橋本市城山台2丁目の城山台中央公園で満開になり、訪れた家族連れらを魅了している。 30数年前に造園業者が植えた1本が、高さ、枝張りともに約6メートルに成長した。御衣黄は八重咲きの里桜で、今年は低温続きだったため、例年より10日前後遅い開花。淡紅色に緑色が合わさり、楚々とした風情をかもしだしている。 これまで御衣黄が満開の頃、同公園で開かれてきた「みどりのさくらまつり」は、今年、東日本大震災の後だけに中止。訪れる人たちも、この春だけは、心浮かれずに眺めている。 (写真はフォトライター 北森久雄さん撮影)