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花見の提灯、点灯短縮。大震災で自粛節電。
桜の名所の一つ、和歌山県橋本市南馬場の「南馬場・緑地広場」の桜並木通りで、今年も約100個の花見提灯(ちょうちん)が取り付けられた。提灯を飾りつけた地元ボランティア「ふるさとさーくる学文路」(水落健二会長、会員約20人)は、「今回は東北関東大地震・大津波で、被災地が極度の電力不足に陥っている。例年より点灯を遅らせ、点灯期間も短くしたい」と言っている。
同広場は1994年、建設省の「桜つづみモデル事業」で紀ノ川北岸の堤防が整備された。2001年には市民協力で、桜などを植樹。今では長さ約六百メートル、幅約10メートルの堤防で、約100本の桜の木が成長。今年もすでに数輪、開花したり、つぼみ始めたりしている。同さーくるの話では、3月25日頃が開花のピークになりそう。
提灯は毎年、3月20日ごろから約1か月間にわたって点灯するが、今年は点灯を1週間遅らせて27日ごろに点灯し、点灯期間も1週間~10日間程度に短縮する。同サークルの前会長・畑野富雄さんは「今年は大地震・大津波の被災者、犠牲者にお見舞いとお悔やみを申し上げ、花見も電力節約につとめ、静かに行いたい」と話した。
同広場は、北に葛城山系の山々、南に高野山系の山々を望むところにあり、春は流域の柿畑の空でヒバリがさえずる。堤防には「花かおる『桜』つつじ公園の植樹」と書いた看が立ち、各14種類の桜とツツジの花の写真と、開花時期が表示されている。毎年、花見の季節には大勢の家族連れや若いカップルなどでにぎわっている。
更新日:2011年3月14日 月曜日 15:20