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橋本の春霞、夢のよう♪紀の川に日輪、電車かたこと

和歌山県橋本・伊都地方は、夜半の雨上がりの3月9日朝、まちも山河もふかい春霞(はるがすみ)におおわれ、大阪など大都市には見られない、紀の川流域の夢のような自然風景を繰り広げた。
橋本市の午前6時の気温は、霜さえ降りそうな5度前後まで冷え込んだが、午後3時頃には約20度まで急上昇して、4月並みの陽気となった。
午前7時過ぎ、JR・南海橋本駅近くを流れる紀の川畔に立つと、あたりはすこぶる濃い春霞につつまれ、対岸の家々がまるで影絵のよう。時折、ぼんやりと日輪が透けて見えると、その光が流水にゆれた。
やや上流南岸の川原に立つと、春霞の中の紀の川・鉄橋でレールが軋(きし)みはじめ、何も見えない奥の方から、すうっと南海電車があらわれ、頭上を通りすぎて行った。
紀の川はその昔、日本女性初のオリンピック水泳金メダリスト・前畑秀子(まえはた・ひでこ)さんや、潜水泳法で名高い同金メダリスト古川勝(ふるかわ・まさる)さんを育んだ、ふる里の鍛錬場。このような春霞風景は戦前・戦後と、二人も眺めていたに違いない。
午前9時頃、伊都振興局近くの橋本高野橋から紀伊山地の山腹を走る「紀の川フルーツライン」(広域農道)を行くと、たちまち春霞は嘘のように消えて、紀北地方は雲一つない青空。紀の川も三石山も、はっきりと眼下に迫って見えた。
梅の花はほとんど散ったが、遥か上空を見上げると、紀の川上流から下流方向へ、1機の飛行機がすいすいと進む。するとまるで1羽の鴨が水尾でも曳くように、一筋の雲が生まれ、やがてそれも蒼穹(そうきゅう)に吸い込まれていった。
今は、地球レベルの新型コロナウイルス感染拡大や、世界経済への大打撃、株安・円高などの深刻なニュースばかり。
紀の川堤防を散策中の人たちは、「うちは貧しいけど、家族みんな健康なので」と安堵し、「こんな時こそ、政府や財界の総力を…」と期待しながら、しっとりとした春霞の景色に心癒されていた。
写真(上)は橋本・紀の川の春霞の空や川面に光る日輪と影絵のような対岸の家々。写真(中)は春霞の紀の川鉄橋の彼方から南海電車が渡ってくる。写真(下)は梅が枝の青空に生まれてくる一筋の飛行機雲。

更新日:2020年3月10日 火曜日 00:00

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