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<お知らせ>保田龍門・保田春彦展(~7月5日)
日本の現代彫刻を牽引してきた彫刻家・保田春彦(1930)・父の保田龍門(1891~1965)作品展が、和歌山市上1の4の14、和歌山県立近代美術館で開かれている。
同美術館によると、春彦氏は東京美術学校彫刻科を卒業後、10年間、ヨーロッパで彫刻を学んだ。鉄や銅、ステンレスによる作品は、鈍化されたシャープな形体に独自の世界観が込められている。近年は闘病生活を送る自身の姿と周辺の様子を描くクロッキーの発表を続けている。
龍門氏は、東京美術学校西洋画科を卒業し、在学中から彫刻も研究。29歳の時、アメリカ経由で渡欧、3年間過ごして帰国。パリで学んだ師ブールデルの影響を物語る女性像から、日本神話をテーマとした絵画や彫刻へと、モニュメンタルな表現を探求した。
春彦氏の「進化の過程」(木)、「球を覆う幕舎」(ステンレススチール)、「伝説」(木)、「格子と壁」(ブロンズ)、龍門氏の「光明皇后賜療」(油彩)、「母の像」(同)、「少女」(ブロンズ)などを展示。
7月5日まで。開館時間は午前9時半~午後5時(入館は同4時半まで)。月曜が休館日。観覧料は一般510円、大学生300円。20人以上の団体は一般1人410円、大学生250円。高校生以下、65歳以上、障がい者の方、県内に在学中の外国人留学生は無料。
和歌山県立近代美術館(電話=073・436・8690、FAX=073・436・1337)。
写真(上)は保田龍門「光明皇后賜療」。写真(中)は龍門「母の像」=左=と春彦「球を覆う幕舎」。写真(下)は和歌山県立美術館の略図。
更新日:2015年6月15日 月曜日 20:10