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橋本・笹尾川の小滝は滔々と輝き、野鳥の声あふれる♡紀見峠駅前ではムラサキクンシラン開花♪
高野山麓・橋本伊都地方は7月上旬、体感温度35度前後の猛暑日となり、まちも山河も霞んだり輝いたり、橋本市矢倉脇の笹尾川の小滝では、激しい水しぶきが深緑を洗い清めて、夏本番の風情を繰りひろげていた。
ここは南海高野線・紀見峠駅近くで、北には葛城・金剛連峰がそびえ、南には林間田園都市駅周辺の市街地がひろがる。同連峰からは笹尾川や根古川などから橋本川へ合流、紀の川を経て太平洋へそそぐ。
猛暑日の山水は根古川を無数の階段状に落水、笹尾川の小滝には濁りのない聖水が滝口に集まり、まばゆく滔々と落水、深緑から神々しい野鳥の声があふれていた。
紀見峠駅付近ではムラサキクンシラン(紫君紫蘭)が開花。訪れた若者たちは花も根古川・落水も笹尾川・小滝も丁寧にスマホに収め、「家族・友人に見せたい」と話していた。
[滝の俳句23句紹介]
滝音のあつまる真夜の水ぐすり(上田多津子)
滝音にも起承転結あるごとし(保坂加津夫)
滝音もはるかとなりし水田べり
真ン前の滝のしぶきの中に入る(小菅佳子)
一列に滝のうしろを通りけり(塩田博久)
布曳の滝に一日の雨を織る(山田弘子)
天日へ滝引き上ぐる熊野かな
瀧落ちて流れの音となりにけり(福井鳳水)
滝の前にはTシャッがよく似合ふ(大橋敦子)
澄み切つてみて滝壺の底見せず(三浦美穂)
神瀧の霊気の風の湿りたり(三崎由紀子)
耳栓に小指がよろし滝冷えて(中島進二)
少女来て滝の行者と変身す(山口喜代子)
夫婦瀧青に昂ぶり相ひ寄りぬ(村田冨美子)
滝に打たれ続け仏となりし岩(大橋敦子)
名は無くも赤目の滝の一部分(稲畑汀子)
ダンディーな山に秘滝を蔵すかな(能村研三)
岩に跳ね草に跳ね滝まみどりに(金田きみ子)
容赦なくしぶきをあげて滝行者(菰田晶)
滝の裏しづかに伝ふ水のあり(南うみを)
山腹に瀧の一軸吊られをる(水内慶太)
滝の中尖つて落つる水のあり(粟津松彩子)
荒滝や胸につかへし事流す(阿部悦子)
写真(上)は笹尾川の小滝の輝き。写真(中)紀見峠駅付近で満開のムラサキクンシラン。写真(下)は同駅近くの根古川の段々・落水風景。