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早くも睡蓮、神々しく開花♡橋本・真土万葉の里~真夏には大賀蓮(おおがはす)楽しみ♪
万葉人が往来した「飛び越え石」で名高い、和歌山県橋本市隅田町真土の「真土万葉の里」の小池で5月中旬、早くも約30輪の睡蓮(すいれん)が満開になり、多くの観光客の心を癒している。
「飛び越え石」は和歌山・奈良の両県境から紀の川へそそぐ落合川にあり、万葉人が馬や徒歩で往来した大きな石二つが、まるで「どうぞ飛び越えて」と言うように並んでいる。
睡蓮の小池は落合川のすぐ西側にあり、山川が大雨に恵まれた5月上旬から、池一面を睡蓮が彩り、大きな葉っぱから緑の雨蛙(あまがえる)がつぎつぎ跳びこんで遊泳。万葉人さへ楽しんだ詩情を繰りひろげている。
すぐ隣りの蓮池(はすいけ)では毎年夏、大賀蓮(おおがはす)がまばゆく開花、今年も楽しいお盆を迎えることになりそう。
近畿各地から訪れる家族連れや友人グループは、鮮やかな睡蓮に見入った後、飛び越え石で「飛び越え体験」を繰り返し、万葉人の心を味わっている。
ここにはトイレ&休憩所もあり、JR和歌山線「隅田駅」から東へ徒歩10〜15分の距離で、京奈和自動車道・橋本東ICからも近い。駐車場は同市真土区の国道24号三差路を北側へ上がった右側にある。
[睡蓮の俳句20句紹介]
睡蓮に一本の草添ひ映る(桂信子)
睡蓮の純白のこす山の暮(桂信子)
睡蓮の一花のために水に寄る(桂信子)
睡蓮の蕾むともはや眠るとも(鷹羽狩行)
睡蓮の数だけの空ありにけり(岡井省二)
わが立てば池はモネの睡蓮となる(山口青邨)
夕されば睡蓮紅を濃くし閉づ 山口青邨
のつぴきならぬ水位睡蓮の葉を敷きつめ(津田清子)
まばたきや睡蓮へ馬首立てられて(中村草田男)
睡蓮の紅白妻も夢保て(中村草田男)
今生の末遠からず紅睡蓮(伊丹三樹彦)
午すぎの虚ろごゝろや黄睡蓮(五十嵐播水)
大沼の端をとほりぬ未草(山口青邨)
山の池底なしと聞く未草(稲畑汀子)
日盛を来て会ふモネの睡蓮に(後藤比奈夫)
睡蓮の水に二時の日三時の日 後藤比奈夫)
渉る蝶あり睡蓮の池果てず(長谷川かな女)
漣の吸ひ込まれゆく未草(西村和子)
睡蓮に日影とて見ぬ尼一人(飯田蛇笏)
睡蓮に鳰の尻餅いくたびも(川端茅舎)
写真(上)は真土万葉の里の小池に咲いた睡蓮。写真(中)は飛び越え石のクローズアップ。写真(下)は飛び越え石のある落合川の風景。