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伊勢大神楽、神々しく舞奉納♡橋本・伊都地方3000軒巡行~初夏の詩情あふれる♪
国の無形民俗文化財「伊勢大神楽(いせだいかぐら)」の一行7人が、風薫る5月、和歌山県橋本・伊都地方を訪れ、2頭の獅子が笛太鼓の音曲に乗せて、商店・民家に舞を奉納、初夏の詩情をくりひろげている。
伊勢大神楽講社(三重県桑名市)によると、約800年前から、高齢・病弱などで「お伊勢参り」のできない人々のために、伊勢大神楽が地方巡業。
橋本地方では明治時代、大和街道沿いに建立、平成3年(1991)に遷宮した太神神社(おおかみ・じんじゃ)をはじめ、紀北地方の主要社寺、商店・民家を巡ってきた。
今年も約3000軒の商店・民家を巡る予定で、5月18日(日)は橋本市東家地区で笛太鼓が鳴り渡り、2頭の獅子が玄関前で獅子舞を奉納。最後にご主人や奥様の頭にかぶりつく格好をして、ご家族の幸せや商売繁盛などを祈っていた。
写真は橋本市東家地区での獅子舞の風景。
[獅子舞の俳句20句紹介]
獅子舞が通りこぼれる崖の土(桂信子)
獅子舞の青天に毛を振りかぶり(久米正雄)
獅子舞の来てゐる町角うどん食ふ(桜井博道)
獅子舞の獅子さげて畑急ぐなり(森澄雄)
獅子舞の胸紅く運河渡るなり(石田波郷)
獅子舞の藪にかくれて現れぬ(高浜虚子)
獅子舞やしばらく恋の二つ面(久保田万太郎)
獅子舞やあの山越えむ獅子の耳 久保田万太郎
獅子舞の舞ひ込んできし戸口かな(長谷川櫂)
獅子舞の親子が坂にやすらへる(角川春樹)
獅子舞は巷に世阿弥五百年(久米正雄)
獅子舞を終へし囁き真顔となる(加藤楸邨)
赤きもの獅子舞となる山河かな(鷹羽狩行)
起上り小法師と加賀の獅子頭(後藤比奈夫)
雪噛んできし北国の獅子頭(佐藤恵子)
山の子に獅子の遠笛やるせなや(長谷川素逝)
獅子舞は入日の富士に手をかざす(水原秋櫻子)
赤きもの獅子舞となる山河かな(鷹羽狩行)
初瀬の駅獅子舞汽車を待てるかも(山口誓子)
獅子舞の鬼紅舌を隠さざる(山口誓子)