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豪雨なんの、源氏ボタル元気に飛翔♡南海高野線・紀見峠駅近くの根古川・笹尾川~森脇さん「楽しんでね♪」
和歌山県橋本市矢倉脇の源氏ボタルの名所・根古川と笹尾川は、6月初旬の豪雨被害をぎりぎりに免れ、命運をいただいた源氏ボタルが飛翔、ホタル愛好家を感激させている。
矢倉脇「ホタルの会」会長の森脇稔(もりわき・みのる)さん(82)によると、同川・人工池にホタルの餌・カワニナを放流、ホタルの幼虫を孵化させているが、先日の豪雨では辛うじて大被害から免れ、源氏ボタル30匹前後が飛び交い、家族連れや若者カップルらが喜んでいる。
根古川は南海高野線・紀見峠駅近くの地蔵寺わきを流れ、、笹尾川はそこから南東へ徒歩約10分の橋本川へ合流するところ。午後8~10時頃、多い夜は約50匹が雄雌仲良く飛びまわる。
根古川の川岸などでは昔、子どもたちが、花の中にホタルを入れると、明るくなったという蛍袋(ほたるぶくろ)の花が咲いていた。森脇さんは「10数年前には、豪雨・洪水でホタルが全滅しましたが、今回は大丈夫です。お楽しみください」と言っている。問い合わせは森脇さん(電話=090・5244・0486)。
[季語・蛍袋の俳句16句紹介]
ながあめの晴間ほたるぶくろは袋干す( 山口青邨)
螢袋に山野の雨の匂ひかな(細見綾子)
日の暮るる螢袋も魚屋道(森澄雄)
妻植ゑてありしよ螢袋咲く(右城暮石)
宵月を蛍袋の花で指す(中村草田男)
螢袋の中のおふくろぼたるかな(平井照敏)
邂逅は山路の蛍袋より(稲畑汀子)
貧しさはほたるぶくろの白さほど(岡本眸)
蛍袋何に触れむと指入れし(能村登四郎)
螢袋下山とあれば声弾む(角川源義)
螢袋のなかの明るさほどの知慧(飯島晴子)
夏草やほたるぶくろの花浮かめ(山口青邨)
おさなくて螢袋のなかに栖む(野澤節子)
夏薊ほたるぶくろと山の蝶(水原秋櫻子)
蛍袋は愁ひの花か上向かず(鈴木真砂女)
眠くならぬこのごろ螢袋かな(岡井省二)
写真(上)は橋本市の南海・紀見峠駅近くの根古川岸に咲いた蛍袋の花。写真(中)は飛翔する源氏ボタル=森脇さん提供。写真(下)は根古川の風景。