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「人々を幸せに」長谷部真道座主が啓白文♡高野山真言宗総本山・金剛峯寺で晋山式

高野山真言宗総本山・金剛峯寺(和歌山県高野町)の第415世座主(ざす)に、兵庫県香美町の大乗寺住職・長谷部真道(はせべ・しんどう)大僧正(84)が就任したことを披露する晋山式(しんざんしき)が3月9日、総本山・大広間で厳かに営まれた。

この日早朝、長谷部座主は金剛峯寺を出発。蛇腹道から御影堂、金堂、根本大塔などが配置された壇上伽藍(だんじょうがらん)を礼拝して巡り、弘法大師・空海を支えた高野山の地主神・丹生(にう)明神と狩場(かりば)明神に御幣(ごへい)を奉げた。

晋山式は午前10時から始まり、総本山大広間に山内寺院の僧侶ら約130人が居並ぶ中、長谷部座主が緋色(ひいろ)の納衣(のうえ)姿で静かに登場した。

長谷部座主は、高く掲げられた弘法大師・空海の掛け軸を仰ぎながら、座主就任を報告する「啓白文(けいびゃくもん)」をひろげ、「夫(そ)れ 谷の鶯(うぐいす) 林中に囀(さえず)りて 諸法実相の法輪を転じ 紅の古梅 春窓に開いて 色香微妙の清供を備う 碧空(へきくう)の白雲に天人の降臨を偲び 満野の芳風に彼岸の快適を思う」と読み上げ、ロシア・ウクライナ侵攻や新型コロナ禍について「時恰(たか)も欧州に戦雲深く垂れ込み 戦場の惨禍 肝を爛(ただ)らせ 「流行疫神 その貌(かお)転変として萬人(ばんにん)を襲い 普天率土を跋扈(ばっこ)す」とし、「冀(こいねがわ)くば 宗祖大師遍照金剛 金剛定の威神力を振るわれ 千邦に繁栄の楽をもたらせんことを」と奉告した。

長谷部座主は昭和22年、大乗寺・道場で剃髪(ていはつ)。学習院大学、高野山専修学院卒業、昭和42年3月、大乗寺・住職に就任。金剛峯寺執行 総務部長・責任役員など歴任している。

写真(上)は晋山式に臨む長谷部座主=金剛峯寺・大広間で。

写真(中)は本山・大広間を進む長谷部座主。

写真(下)は啓白文を読み上げる長谷部座主。


更新日:2023年3月9日 木曜日 15:49

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