ニュース & 話題
橋本市文化賞など3人決定♡芸術(皮革工芸)や芸能(音楽)で貢献
和歌山県橋本市の令和4年度・橋本市文化賞に芸術(皮革工芸)で貢献した同市あやの台の蓮尾幸子(はすお・さちこ)さん(82)、文化功労賞には芸能(音楽)で貢献した同市紀見の辻本公平(つじもと・こうへい)さん(66)と辻本啓子(けいこ)さん(72)に決まった。
表彰式は11月11日(金)午後1時30分から同市教育文化会館で行われる。
蓮尾さんは昭和57年(1982)、和歌山県展で初入選後、最優秀賞や優秀賞など受賞して現在は招待作家(マスター)。橋本市展でも昭和53年(1978)に市長賞を受賞、招待扱いを経て現在は審査員。平成23年(2011)に同県ユネスコ連盟創立35周年功労者表彰を受賞。市立中学校の美術講師を勤めるなど指導歴は約50年に及んでいる。
辻本公平さんは尺八演奏家・指導者として活躍。座禅に対して言う吹禅(いすぜん)=「一音成仏」(尺八を一吹きして禅の境涯に至ること)の世界観をもって、楽器というより道器としての要素を再発見し、吹くこと、演奏することが、自分自身と向き合える最高の楽器であることを提唱。「邦楽家族」を主宰し、尺八発祥の地である和歌山県「由良町・興国寺」から日本の伝統楽器・尺八を国内外へ発信している。
演奏ではバイロン ベイ音楽祭(オーストラリア)、日本・スペイン国交400周年事業によるマドリード日本大使館公演、国際交流基金によるハワイ公演などを展開。文化庁委嘱事業「箏・尺八子ども体験教室」を5年連続開催するなど尽力している。
辻本啓子さんは昭和56年(1981)、公益社団法人「当道音楽界」職格者(指導資格者)となり、箏・三弦の指導を開始。演奏活動に加え、小中学校への体験授業を通して和楽器の魅力を伝え、普及活動に尽力。
平成12年(2000)から同県立橋本高校・邦楽部を指導。同県高校総合文化祭・邦楽部門で22回連続上位入賞。全国高校総合文化祭「日本音楽部門」に8回出場し、平成26年(2014)に全国優勝(文部科学大臣賞)を果たした。このほか優秀賞・文化庁長官賞3回、優良賞3回を受賞、優秀校東京公演に選ばれ、国立劇場大劇場での演奏に導かれた。
辻本さんは「邦楽を通して、子どもの無限大の可能性を伸ばすことが出来れば最高に幸せ」という思いを胸に、「紀の国わかやま文化祭2021」の橋本市開催事業である「きものの祭典in橋本」での邦楽部・演奏指導など、地域での出演活動にも取り組んでいる。
写真(上)は文化賞の蓮尾さん。写真(中)は文化功労章の辻本公平さん。写真(下)は同、辻本啓子さん=いずれも橋本市教委提供。