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馬上の万葉人かがやく♡橋本・真土万葉の里〜蓮池の日輪と森林も墨絵みたい
万葉人が馬や徒歩で往来したことで名高い、和歌山県橋本市真土の「真土万葉の里」で、令和4年1月22日、紀州が誇る画家・雑賀紀光さん(故人)の描いた「馬上の万葉人」の墨絵(看板)が、新春の日に輝いた。
近くの大賀蓮(おおがはす)の蓮池では、すでに枯蓮(かれはちす)が泥濘(でいねい)と化して、水底に映る日輪が光明を放ち、池畔の林の陰影が鮮明な墨絵となっていた。
万葉人が往来した、すぐ近くの落合川の、通称飛び越え石の間では、滔々と清流が走り、紀の川へ向かっていた。
万葉人は、この飛び越え石について、「白栲(しろたえ)に にほふ信土(まつち)の 山川(やまがわ)に わが馬なづむ 家恋ふらしも」(信土山の川で私の乗る馬が行き悩んでいる。家人が私を思っているらしい=作者未詳)と詠んだ。
雑賀紀光さんは、その姿を墨絵で見事に表現。その看板は飛び越え石近くに立てられている。
蓮池では昨年夏も、大賀蓮が綺麗に開花。大勢の観光客を楽しませた。
今は、枯蓮の姿さえ見えないが、この夏には、間違いなく咲き誇ってくれそうである。
写真(上)は馬上の万葉人が飛び越え石を渡ろうとしている墨絵=雑賀紀光さん筆。写真(中)は令和4年1月の落合川・飛び越え石の風景。写真(下)は真土の蓮池の日輪と森林の墨絵のような水底風景。
更新日:2022年1月22日 土曜日 19:30