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高野ヒノキ風鈴を創作♡橋本・池田さん〜郷土風物に

紀州高野組子細工師(くみこざいくし)の池田秀峯(いけだ・しゅうほう)さん(74)=和歌山県橋本市東家=は、名高い紀州・高野ヒノキを使った長さ約1メートルの風鈴を創作して、県伊都振興局で記者団に初披露した。
池田さんは平成28年(2016)5月、近隣火災による被災で、木工場や逸品の風神・雷神の屏風、保存木材など、すべて灰燼(かいじん)に帰した。
今回、創作された「高野ヒノキ風鈴」(仮称)は、その災難克服の証しの一つでもあり、今後の活躍が期待される。
池田さんが編み出した紀州高野組子細工は、釘や金具を使わず、細かく割った木材で、魅力的な絵模様に組み上げる技術。これは金剛峯寺の高野山伝統技術に承認され、県の郷土伝統工芸品に認定されている。
「高野ヒノキ風鈴」は、長い紐(ひも)に麻(あさ)の葉と胡麻柄(ごまがら)を描いた六角形の組子作品4個と、その下に鈴と短冊を吊るした作品。
池田さんは、この風鈴に「真言密教の悟り=金剛(こんごう)・胎蔵(たいぞう)の両界曼荼羅(りょうかいまんだら)」の思いを込めてデザイン。和歌山市の総合木工メーカーの依頼を受けて、技術指導した社員の手で製作したという。
池田さんは「今後、この高野ヒノキ風鈴を100点ほど製作して、JR・南海橋本駅や、保健福祉センター、神社仏閣などに寄贈する一方、橋本・伊都地方の小中学生に、その作り方を手ほどきして、ふる里の良さを盛り上げていきたい」と張り切っている。
写真(上、下)は紀州高野組子細工で創作した「高野ヒノキ風鈴」と披露する池田さん。写真(中)は同組子細工の組子材。


更新日:2020年10月28日 水曜日 00:00

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