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「豊作♡幸福な年に」橋本・隅田八幡神社の小豆粥占い

今年の稲作の豊凶(ほうきょう)を占う「小豆粥(あずきがゆ)占い神事」が、1月15日午前5時から、和歌山県橋本市隅田町垂井の隅田八幡神社=寺本嘉幸(よしゆき)宮司(86)=で行われた。
同神事は3本の竹筒を使用。丸い切り目1つを入れた竹筒は「早稲(わせ)」、2つ入れた竹筒は「中稲(なかて)」、3つ入れた竹筒は「晩稲(おくて)」とし、この3本を筏(いかだ)状に麻紐(あさひも)で結んで用意する。
寺本宮司は神前に供えた洗米(せんまい)と小豆を大釜(おおがま)で炊いて、小豆粥(あずきがゆ)をつくり、煮えたぎったところへ、竹筒の筏を沈め、しばらくしてから取り出し、神前で竹筒を開いた。
その結果、「早稲」と「中稲」の竹筒の中は、沢山の米が入り、小豆が少々。「晩稲」の竹筒には適量の米と数粒の小豆が混じっていた。
この「小豆粥占い」は、米が多いほど「豊作」、小豆が多いほど「不作」とされる。従って今年の序盤(1~4月)と中盤(5~8月)は「豊作」、終盤(9~12月)は「普通」ということになり、それは農業に限らず、人々の暮らしにも当てはまるとしている。
寺本宮司は「この占いは、皆様の感性で判断してもらって結構です。今年はこれから春、夏と良いことが多く、初秋からは平年に戻りそうですね」と話していた。
この神事は約300年前から続く伝統行事で、小竹管(しのめくだ)を用いることから、「管祭(くだまつり)」とも呼ばれ、橋本市無形民俗文化財に指定されている。
写真(上)は沸騰する大釜から竹筒の筏を揚げる寺本宮司。写真(中)は神前の小豆粥を運ぶ寺本宮司。写真(下)は寺本宮司が開けた竹筒=向かって右から「早稲」「中稲」「晩稲」。


更新日:2020年1月16日 木曜日 00:00

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