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除夜の鐘~迎春も快く♪橋本・妙楽寺~家族安泰祈る

和歌山県橋本市東家の真言律宗・妙楽寺=岩西彰真(いわにし・しょうしん)住職=で、令和元年・大晦日から同2年元旦にかけて、除夜の鐘つきと初詣が行われた。令和初の迎春となり、檀家のない寺院とはいえ、心豊かな善男善女が訪れ、静かに手を合わせていた。
同寺は820年(弘仁11)に弘法大師・空海が創建。戦火被災などで再建を繰り返し、かつては空海の姪(めい)・如一尼(にょいつに)が住んだと伝わる。
平成23年(2011)秋には本堂と庫裏の屋根が、老朽化と台風のために崩落・撤去。本尊・薬師如来座像など3体(県重要文化財)は、橋本市郷土資料館で保存。現在の鐘楼門は江戸時代の入母屋造り。瓦葺き屋根は二つの鯱(しゃちほこ)、全体は菊の御紋入り丸瓦で飾り、天井からは梵鐘(ぼんしょう)が吊るされている。
除夜の鐘撞きは大晦日の午後11時から開始。子供から高齢者まで「本堂再建」への心を込めて、鐘楼門の下から紐(ひも)を引っ張ると、梵鐘はいんいんと鳴り響いた。
やがて元旦に年が改まると、岩西住職は善男善女と共に仮本堂に移動して読経。令和2年の家族安泰や世界平和を祈った。
境内では寒さ除けの「どんど焼き」が行われ、テント内では、岩西住職の母・康子(やすこ)さんが丁寧に甘酒接待。善男善女は、お神酒や甘酒をいただきながら、「きょうは穏やかな天気で、気持ちのいいお正月を迎えられた。今年もよろしく」と、元旦挨拶を交わしていた。
写真(上、中)は妙楽寺・山門で紐を引っ張り除夜の鐘をつく善男善女たち。写真(下)は境内の〝どんど焼き〟で暖まりながら新年を迎える家族連れらの光景。


更新日:2020年1月1日 水曜日 01:00

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