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台風免れ、秋祭り威勢よく♪橋本の担ぎ屋台や舟楽車
国宝・人物画象鏡が伝わる和歌山県橋本市隅田町垂井の隅田八幡神社=寺本嘉幸(てらもと・よしゆき)宮司=で、台風19号が去った10月13日、秋祭り(県無形民俗文化財)が行われ、名物・担ぎ屋台(だんじり)が登場して、大勢の見物客を楽しませた。
地元の計13地区の13台のうち、持ち回りで芋生、下兵庫、境原、赤塚の4地区から計4台の担ぎ屋台が次々登場して、広い境内を練り歩いた。
担ぎ屋台は長さ約10メートル、高さ約4メートル、重さ1トン超もあり、それぞれ戦国武将の合戦風景などが金糸銀糸の幕で飾られている。
ハッピ姿の若衆約100人が、屋台の2本の棒を担ぎ、笛太鼓のリズムに乗って揺さぶると、屋台は左右に激しく揺れて、見物客から「すご~い!」と、どよめきが起きていた。
この後、同神社から御旅所(おたびしょ=隅田中学校グラウンド)までの参道で、神輿渡御(みこしとぎょ)があり、御神輿や白馬上の宮司、天狗、獅子、氏子総代らの行列が、時代絵巻さながら行進。「神幸祭」の後、御神輿を軸に4基の担ぎ屋台が円陣を成して、お練(ねり)を繰り広げていた。
一方、同市市脇の相賀(おうが)大神社など3社地域でも、13日の本宮は予定通り行われた。同市保健福祉センター前やJR・南海橋本駅前などで、地車(だんじり)や御神輿(おみこし)が威勢よく練り歩き、大工方が大屋根を舞うと、沿道から歓声が起きる。全国でも珍しい橋本の舟楽車(ふなだんじり=和歌山県有形民俗文化財)では、スマホで記念撮影して、友人知人に配信していた。
見物客らは「今年は台風19号の影響で、12日の宵宮は中止になったが、幸い直撃を免れて、本宮を飾ることができた」「先ずは五穀豊穣を喜び、災害のない日々を祈りたい」と話していた。
10月26(土)27(日)両日は、同市学文路地区で、地車3台が曳行され、橋本の秋祭りを締めくくることになる。
写真(上)は隅田八幡神社の境内を練る担ぎ屋台。写真(中)はゆったりと参道を行く担ぎ屋台。写真(下)は全国でも珍しい橋本の舟楽車=JR・南海橋本駅前で。