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空海の霊峰・高野山~力走♪ウルトラマラソン颯爽と
弘法大師・空海が開いた世界遺産・高野山(和歌山県高野町)と、日本三大美人の湯で名高い龍神温泉(同県田辺市龍神村)とを結ぶ、紀伊山地の尾根伝いコースを走る第3回「高野山・龍神温泉ウルトラマラソン2019」が6月9日、大勢の男女が参加して開かれた。今回は100キロコースに初めて、高野山の社寺を体感しながら走る、山内10キロの魅力的ルートが加えられ、参加者は空海の聖地に思いを寄せながら力走していた。
高野町や田辺市、高野山真言宗総本山・金剛峯寺、県観光連盟などでつくる同実行員会が主催した。
100キロコースは高野山・壇上伽藍の根本大塔わきをスタート、金剛峯寺前~女人堂~南海・高野山駅前~大門~中門とまわり、金剛峯寺から苅萱堂~奥の院前を経て、高野龍神スカイラインを走り、龍神地区を折り返して、奥の院・中の橋前にゴールインする。
高野山高校・体育館で開会式があり、挨拶に立った平野嘉也(ひらの・よしや)実行委員長(高野町長)と和歌山県の仁坂吉伸(にさか・よしのぶ)知事が「皆さん完走を目指して頑張ってください」と激励した。
この日の高野山の天気は、晴れのち曇りで、気温は12~20度、風速1メートル前後とマラソン日和に恵まれた。
100キロコースは約400人が参加。仁坂知事の鐘の合図で、真言密教のシンボル、朱色の根本大塔わきをスタートすると、参加者らは途中、高野山・大門や、高野山開創1200年記念で再建された高野山・中門など、要所要所で立ち止まり、健脚仲間と肩を組んで、にっこり、スマホ撮影した。
この後、紀州最高峰・護摩壇山(ごまだんざん)など、通称・紀州の屋根(標高800~1300メートル、高低差867メートル)にチャレンジした。
50キロコース(龍神地区~高野龍神スカイライン~奥の院・中の橋)には、約600人が参加。全山緑の中、紀伊水道の島々や、四国山脈を遠望しながら、必死で尾根伝いを駆け抜けた。
平野実行委員長は「今回は参加者に真言密教の聖地を感じてもらおうと、山内寺院や地元の方々のご協力を得て、新たに山内コースを加えました。今後も皆様に喜ばれるよう、ウルトラマラソンを盛り上げていきたい」と話していた。
写真(上、中)は「高野山・龍神温泉ウルトラマラソン」で根本大塔わきをスタートするランナーたち。写真(下)は高野山・中門前を力走する健脚の人々。