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慶祝「結び松」栽培♪天皇即位・新元号控え大弥工芸

天皇の即位と新元号の開始を5月に控えて、和歌山県橋本市隅田町の大弥(だいや)工芸=奥村浩章(おくむら・ひろあき)社長=は、珍しい「結び松」「結び檜(ひのき)」「結び杉」の3種類を栽培し、菊の御紋入り木製鉢に移して、紀南地方の熊野三山(熊野本宮大社、熊野速玉大社、熊野那智大社)に奉献した。「結び」とは「願いをかけた印」とされ、奥村社長は「日本は心豊かな国であり続けてほしい」と祈っている。
天皇陛下は4月30日に退位、翌5月1日に皇太子さまが天皇に即位され、新元号がスタートする。新元号は4月1日に事前公表される。
奥村社長は「この大切な節目に松、檜、杉を結んで、祝意を示せないものか」と、森林研究機関に相談したが、「たとえ曲げることが出来ても、結ぶことは無理であろう」と返答。それでも諦めきれず、苗木を柔らかくしたり、針金を絡ませたり、いろいろと創意工夫して、結び方を編み出した。
今年2月初旬には、県内の種苗店で、松の苗120本と檜、杉の苗各20本を購入。日向土(ひゅうがつち)の入ったプラスチックポットで、丁寧に水を与えて育苗してきた。
一方、枡形(ますがた)の木製鉢(縦横高さ各11センチ、厚さ8ミリ)を製作。表面には菊のご紋を入れて「慶祝 御大禮結び松」などの文字、裏面には「  元年五月一日」と記して、新元号を書き込むスペースをあけた。
奥村社長は、この木製鉢に「結び松」「結び檜」「結び杉」の苗を移したうえ、熊野三山にそれぞれ3鉢ずつ奉献。天皇即位後は、山内で栽培するようお願いしたという。
奥村社長は「今回の結び松、結び檜、結び杉の奉献は、皆様に大変喜んでいただけました。今は栽培・研究中ですが、いずれ皆様に愛されるよう工夫、努力いたします」と話していた。
写真(上)は天皇即位を慶祝する自作の「結び松」を披露する奥村社長。写真(中)は御大禮乃儀式「即位礼」風景画(illustration Atsumi Iwama)=神社本庁教化広報センター発行=より。写真(下)は奥村社長の栽培中の「結び松」。


更新日:2019年3月27日 水曜日 00:00

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