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啓翁桜♪満開の仕事始め~国城山・木馬引きも逞しく
和歌山県橋本・伊都地方は仕事始めの1月4日午前、雲一つない青空に恵まれ、橋本市西畑の国城山(くにぎさん=標高552メートル)の山頂付近では、一本の啓翁桜(けいおうざくら)が満開となった。近くの「国城原農具民俗資料館」では、軍手にハッピ、鉢巻き姿で、材木束ねた木馬(きんま)を引く人形も展示されていて、心地いいスタートとなった。
この啓翁桜は、高野山の寺院庭園で活躍する、地元の造園業・西岡克紘(にしおか・かつひろ)さんが、「国城山の参拝・観光客に喜んでほしい」と植栽。樹齢約15年で、高さ約5メートル、枝張り約3メートル。枝々には無数の花が咲き、花は小さく色白で、ほんのりとピンク色を浮かべている。
山頂の国城神社は、弘法大師・空海が高野山と山麓を往き来する途中、必ず合掌したという聖域。その展望台に立つと、北東の金剛山から北西の和泉葛城山までパノラマ状に広がる。
まちは橋本、高野口、かつらぎ、岩出あたりまで見渡せて、据え付けられた双眼鏡を覗くと、橋本市役所や小中高校、病院、商店、民家などが、はっきりと見える。
国城原農具民俗資料館では、昔を偲ばせる沢山の農機具のほか、「木馬引き」や「雨の日の田植え」などに励む人形が飾られ、「さあ頑張ろう」という、仕事始めにぴったりの出で立ち。
松の内とはいえ、さすがに参拝・観光客は少なかったが、訪れた人たちは啓翁桜や国城神社、木馬引き人形などに心惹かれ、丁寧にスマホに収めていた。
啓翁桜は2月頃まで咲く見込み。国城山展望台の双眼鏡・使用や、同民俗資料館・入場は無料。
一方、橋本市の仕事始め式では、平木哲朗(ひらき・てつろう)市長が市教委、消防、病院を含む約300人の職員を前に式辞。行政課題を挙げながら「今年はチャレンジの年、新たな挑戦をして、安全安心なまちづくりを目指す」と誓った。
写真(上、中)は国城山の山頂付近で満開の啓翁桜。写真(下)は国城原農具民俗資料館に展示された木馬(きんま)を引く人形。