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恋野橋・安全撤去へ!水管橋OK・仮橋1月にも供用
和歌山県橋本市の紀の川・恋野橋が大きく変形し、全面通行止め措置をとっている問題で、和歌山県は同橋東約500メートルの水管橋(すいかんきょう)を歩行者専用・迂回路に活用するとともに、近くに歩行者・自転車・自動車用の仮橋(かりばし)づくりを開始、恋野橋の撤去準備作業にも着手した。
紀の川・恋野橋は、県道・山内~恋野線の一部で、長さ142・1メートル、車道幅は上下計4・5メートル、歩道幅2メートル。交通量(平成22年調査)は1日に車4658台(大型234台、小型4424台)、歩行者は86人と多く、流域住民の生活橋だった。
県は農業用水管上に架かる水管橋(長さ約120メートル)の両サイドに、鉄パイプを立て、金網を張るなど安全策を講じ、関係者以外でも歩行OKとした。橋詰めには自転車用の駐輪場所も設けている。
また、恋野橋の東約200メートル上流には、代替路となる仮橋づくりに着手し、来年1月中の供用開始を目指す。仮橋は国交省の協力で、災害時などに使う緊急用の簡易橋(長さ約140メートル)を組み立て、自動車(大型車を除く)や自転車、歩行者が通れるようにする方針。
恋野橋の東側では、新恋野橋(2020年春完成予定)を建設中で、水管橋や仮橋は、新恋野橋が完成するまで供用することにしている。
一方、変形した恋野橋の橋脚・土台部分は、周囲に大型土嚢(どのう)を積み上げ、ポンプ車でコンクリートの流し込み作業を開始。橋脚・土台が強固になる来年1月頃から、鉄製橋梁の安全撤去作業に取り掛かる予定。
県は水管橋や仮橋計画など、流域住民には丁寧な事前説明を行っており、事後措置はスムーズに進められている。
写真(上)は恋野橋の安全撤去のための橋脚・土台部分の強化工事。写真(中)は撤去される恋野橋とその手前の川には来年1月供用開始予定の「仮橋」が組み立てられる。写真(下)は両サイドに防護ネットを張って歩行OKとした水管橋。