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「お経、心に沁みた」♪松島龍戒・声明コンサート

仏教音楽の声楽と楽器演奏やオペラを合わせた、珍しい松島龍戒(まつしま・りゅうかい)「声明(しょうみょう)コンサート」が、このほど和歌山県かつらぎ町のかつらぎ総合文化会館大ホールで開かれ、約700人で満席の人々は「お経が心にふかく沁みた」と感激していた。
「紀州かつらぎふるさとオペラ」=防野宗和(ぼうの・そうわ)代表=が企画・主催し、車川知寿子(くるまがわ・ちずこ)さんが作曲・編曲・音楽指導。
舞台正面中央には、高野山開祖・弘法大師の肖像画、両サイドに曼荼羅図絵(金剛界・胎蔵界)が飾られ、出演者はコンセプトマシーンによる霧状のスモークの中、色とりどりのレーザー光線に浮かび上がる。
松島さんは、高野山真言宗・功徳院住職(現代仏教音楽研究会代表理事)で、高野山真言宗和歌山青年教師会=金森良祐(かなもり・りょうゆう)会長=の僧侶7人とともに出演した。
エレクトーン・車川さん、ピアノ・塙坂仁美(はねさか・ひとみ)さん、パーカッション・池田安友子(いけだ・あゆこ)さん、尺八・辻本公平(つじもと・こうへい)さん、三味線・和田正史(わだ・まさし)さんが演奏し、ソプラノ・十鳥加奈子(じゅうとり・かなこ)さん、曽和敬子(そわ・けいこ)さん、アルト・山本弥生(やまもと・やよい)さんら素敵な面々で、コーラス・Uグイス(うぐいす)のメンバーらが参加した。
例えば、松島さんが声明で「四智梵語(しちぼんご)」を独唱して、祈りの言葉を述べた後、教師会の面々が客席通路を散華(さんげ)しながら舞台に登場。さらに、松島さんとともに幸せの絵札をまき、祈願成就の「対揚(たいよう)」を唱和した。
また、車川さん編曲の「いろは歌」をコーラス・Uグイスが歌い、紀州かつらぎふるさとオペラ「横笛の詩」で歌われてきた「愛と別れ(横笛の詩)」=千秋次郎作曲・小川淳子作詞=を、松島さんと十鳥さんの二重唱で披露。
エレクトーンやピアノ、パーカッションの詩的な音の中、松島さんが「願共諸衆生(がんぐしょしゅうじょう)」、十鳥さんが「やさしく響く」などと歌い、最後に2人で「往生安楽國(おうじょうあんらくこく)」と唱和すると、会場から大きな拍手が起きた。
客席からは「声明といっても、読経と同じかと思っていたら大違い。これは世界の人々を目覚めさせる」「とくに声明とオペラ、楽器の音色…。般若心経の意味が、声明コンサートで、心に深く感じられた」などと喜びの声が聴かれた。
松島さんは自身のオフィシャルサイトで、入場客はもちろん、防野さんら企画・主催者、出演者に感謝するとともに、「これからも有り難い仏教の響きを、それを必要とする沢山のかたがたにお伝えできるよう精進していきたい」と誓っている。
写真(上、下)は照明に浮かび上がる松島龍戒「声明コンサート」風景。写真(中)は声明を唱える松島さん。


更新日:2018年11月28日 水曜日 00:00

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