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高野山女人道に杉の倒木!壇上伽藍で枝葉除去作業

弘法大師・空海が開いた聖域、世界遺産・高野山(和歌山県高野町)は、台風21号の暴風雨で倒木や墓石倒壊などの大被害を受け、9月5日、高野山真言宗総本山・金剛峯寺職員らが、倒木処理や枝葉の清掃作業に汗を流した。参拝・観光客らは「奥の院の倒木処理はとても大変そう」「でも壇上伽藍(だんじょうがらん)の枝葉は、素早く取り除かれて心地いい」などと、台風一過の高野山風景をスマホ撮影していた。
今回の台風21号では、高野山・女人堂わきの杉の巨木(高さ10数メートル、直径約40センチ)が倒れ、全国の女性たちに愛されている女人道(にょにんみち)を完全に塞(ふさ)いだ。
山内寺院では、屋根付き塀(木製、幅約10メートル、高さ2メートル余り)が倒壊。奥の院・参道沿いでは、安芸・浅野家墓所など数か所で、杉や檜(ひのき)が倒木。巨大な五輪塔や墓石などが次々倒壊。中には土を抱えたまま根こそぎ倒れた巨木も見られた。
壇上伽藍(だんじょうがらん)では、御供所(ごくしょ)や鐘楼(しょうろう)の屋根、さらに御社(みやしろ)の前に杉が倒れ、根本大塔や御影堂などのある広い境内は、暴風に吹き飛ばされてきた杉や檜の葉でいっぱい。金剛峯寺職員らが、せっせと枝葉を拾い集め、木の幹を軽トラに載せていた。
今回の台風では、金剛峯寺も塔頭寺院も全山停電となり、事務も炊事も水洗トイレも大変。信号機も消えたままの状態で、ドライバーは慎重運転に心を削っていた。
鹿児島から友達と2人、レンタカーで高野山を訪れ、女人堂や壇上伽藍、奥の院・御廟などを巡り歩いた女性(35)は「きのうは和歌山市のホテルで一泊し、あまりの強風に驚いたけど、きょうの高野参拝は、台風の翌日なので、とてもよかった」と話し、女人堂をバックに記念撮影を楽しんでいた。
写真(上)は高野山・女人堂わきから女人道に倒れた高野杉。写真(中)は根こそぎ倒れた杉の巨木。写真(下)は落下した枝葉の掃除に汗を流す金剛峯寺職員ら=壇上伽藍で。


更新日:2018年9月6日 木曜日 00:03

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