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高野山の桜、見頃迎える♪観光客ら日本の美満喫
平野部や山麓部ではすっかり散ってしまった桜。今、標高約850メートルの和歌山県高野山では、ソメイヨシノ(染井吉野)・ヤマザクラ(山桜)・シダレザクラ(枝垂桜)が見頃を迎え、訪れた観光客らが春の陽光を浴びながら桜見物を楽しんでいる。特に外国人が多く、日本特有の桜の美しさに満喫している様子がうかがえる。
高野山の桜といえば、金剛峯寺表門前両脇に2本あって、平成14年(2002)に若木を植栽。樹齢約40年という紅色のヤエベニシダレザクラ(八重紅枝垂桜)。また、豊臣秀吉が宿泊し、花見した際に命名されたという樹齢約450年の清浄心院にあるカサザクラ(傘桜)。カサザクラは葉が出る前に淡紅色の花をつけるエドヒガン(江戸彼岸)のことで、この2か所が圧巻といえよう。
このほか壇上伽藍三昧堂前の西行桜と名づけたヤマザクラなどがある。
高野山には桜の森や並木はないが、寺院や通り、公園などにある1本1本の桜が澄み切った青空に映えて、高野山の魅力をたっぷりと味わえる。
こうした桜の情報を伝えるのが高野山教報社が発行する最新の高野山教報。4月1日発行紙に、写真とマップをカラー刷りで掲載した「高野山桜・石楠花MAP~彩り豊かな天上の聖地」で、大門近くの西南院をスタートし、奥の院英霊殿までの13か所を紹介。携行して巡るよいガイドになっている。
高野山では桜の季節が終わると、今度は高野町の花で知られるシャクナゲが山内を彩る。同紙にはシャクナゲの見どころとして勧学院、高野山霊宝館、大師教会、金剛峯寺表門前、金剛三昧院、清浄心院が紹介されている。
教報の問い合わせは高野山教報社(金剛峯寺総長公室内=電話0736・56・2012)。桜の開花状況などの問い合わせは高野山宿坊協会(電話=0736・56・2616)。
写真(上)は金剛峯寺表門前のシダレザクラ。清浄心院のカサザクラ。写真(下)は中之橋奥の院参道入り口の桜。
写真・記事=フォトライター・北森久雄(きたもり・ひさお)さん。