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高野山の僧ら寒行托鉢!積雪のまち超1000軒巡る

和歌山県高野町の高野山真言宗総本山・金剛峯寺の僧侶らは1月24日、開祖・弘法大師の「済世利人(さいせいりにん)=世を救い人々に利益を施す」という教えを守り、積雪の山内で浄財を求める「寒行托鉢(かんぎょうたくはつ)」を実践した。
この日午前8時の高野山は氷点下7度前後と寒かったが、金剛峯寺境内に山内寺院の僧侶や修行僧ら約150人が、黒い法衣に網代笠(あじろがさ)姿などで参集。
長谷部真道(はせべ・しんどう)総務部長が「生きとし生けるもの、山川草木(さんせんそうもく)、冬をしのいでいて、春が待ち遠しい。万物じっとこらえているところ、寒行をして、耐えて生きている喜びを感じられたら。静かに厳かに読経して、お大師様の御心を背負い、お布施の心を広めてください」と挨拶。全員、本堂に向って読経・合掌し、9班約20組に分かれて出発した。
各組一行は1000軒を超える山内寺院や商店、民家などを托鉢行脚(たくはつあんぎゃ)。軒下で錫杖(しゃくじょう)を振り、般若心経を唱えて、家族の1年の幸せを祈り、浄財を受け取ると、深々と頭を下げていた。
この日集まった浄財は合計108万2543円で、すべて災害被害者の支援や盲導犬の育成など、社会福祉事業に充てられる。
写真(上)は高野山の喫茶店の玄関先で寒行托鉢する僧侶や寺族婦人会の方々。写真(中)は積雪の高野山・金剛峯寺に到着した僧侶の列。写真(下)は寒行托鉢が繰り広げられた商店が軒を並べる金剛峯寺前の大通り。


更新日:2018年1月25日 木曜日 00:00

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