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阪神大震災・犠牲者の霊安らかに…高野山で追悼法会
阪神淡路大震災の犠牲者6434人の24回忌「物故者追悼法会」が1月17日、和歌山県高野町の高野山・奥の院の慰霊碑前で営まれ、高野山真言宗総本山・金剛峯寺の僧侶や職員約30人が「犠牲者の霊安かれ」と冥福を祈った。
震災後23年のこの日、あちこちに雪が斑(まだら)に残り、寒の雨が降りしきる中、本山の佐伯公応(さえき・こうおう)法会(ほうえ)部長を導師に約30分間、全員で「般若理趣経(はんにゃりしゅきょう)」などを読経。山内在住の女性らが焼香・合掌した。
金剛峯寺は平成7年(1995)1月17日午前5時46分に起きた阪神淡路大震災の翌年春、奥の院・参道わきに慰霊碑を建立。同9年から毎年、本堂・大広間や慰霊碑前で追悼法会を開いてきた。
当時、本山の法会課長だった佐伯法会部長は、記者団に「あの日、地震発生を知らず、高野山のお花の活け初め式をした後、テレビで災害のひどさを見て茫然(ぼうぜん)としました」と述懐。
「急いで神戸まで援護物資を運び、末寺を足掛かりに被災者に届けました。とくに高速道路の倒壊や長田区の火災現場が、今も目に焼き付いています。心よりご冥福を祈り続けたい」と話していた。
写真(上)は寒の雨の中、供養塔に向かって読経する僧侶やご焼香・合掌する男性。写真(中)はろうそくの火を灯し、果物、高野槇を供えて読経する佐伯法会部長ら。写真(下)は僧侶の読経風景とテントわきに掛けたびしょ濡れの雨傘。
更新日:2018年1月18日 木曜日 00:00