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橋本の空~ドローン飛ぶ♪初のスカイシーカー講習会
人間社会に大きなパワーを発揮する〝ドローン(無人航空機)時代の到来〟を受けて、ドローン関係システムに取り組んでいる「株式会社スカイシーカー」=佐々木政聡(ささき・のぶあき)社長、東京都千代田区神田富山町=による「ドローン講習会~空からの可能性へのチャレンジ」が、11月20日、和歌山県橋本市の橋本商工会館&旧学文路中学校グラウンドで初めて開かれた。
この日発足した「橋良会(きょうりょうかい)」(橋本・伊都を愛する会)=世話人代表・畑野富雄(はたの・とみお)前・橋本商工会議所会頭=が主催。スカイシーカー側から佐々木社長、二階直哉(にかい・なおや)取締役、小林良太(こばやし・りょうた)企画開発担当(DJI認定インストラクター)が出席。受講者側は商工・農林・土木:建築、警察、消防、議会関係者ら45人が参加した。
同会館6階での室内・講習会では、佐々木社長が講師をつとめ、先ず「弊社はドローン活用で社会にサービス提供するとともに、世界で7割のシェアを誇るDJIのドローン操縦者育成に努めています」と挨拶。
そのうえで、スクリーンに映像を投影するなどして「ドローン活用による遭難者の捜索、施設点検、物資輸送、農薬散布などの進捗(しんちょく)状況」などを説明した。
例えば「ドローンは、水害で中洲に取り残された人に救命胴衣を空輸し、離島や孤立集落には生活物資を届ける」「土木建築物の損壊、土砂崩れなどは空撮したうえ、スピーディーに対応」「鳥獣の生息状態や、農作物の生育状況についても、映像データをもとに素早く対応、田畑には農薬の空中散布が行える」「セキュリティーは不審者の監視・追跡に当たる」などと、その利便性を解説した。
但し、ドローンの利活用には、改正された航空法を厳守する必要があり、「夜間飛行や目視外飛行は禁止、神社仏閣や住宅密集地、人、車の上空の飛行、危険物の搬送もダメ」と強調。民事上も「山林、田畑の上空飛行については、地主の承諾を得ることが大切」と諭した。
最後に「ドローンは今後、全国各地で利活用される。ドローン操縦者の養成学校や、メンテナンス会社も必要になるでしょう」と話し、当地方でのドローン利活用などを奨励して締めくくった。
この後、旧・学文路中学校グラウンドに全員移動。佐々木社長、二階取締役、小林企画開発担当を講師に実技講習会を開催。雨あがりの北風の中、参加者は3班に分かれ、1人ずつ操縦技術を学んだ。
ドローンは心地よい音を立てながら、グラウンドを垂直に飛び立ち、先ず、5メートル程度の空中で停止。しばらくすると曇天(どんてん)の雲に吸い込まれるほどに上昇し、こんどは黄葉の上まで急降下したかと思うと、まるで飼い犬のように目鼻先まで戻ってくる。参加者は「いやはや楽しいね」「これはきっと役立つよ」などと、驚きの声を交わしていた。
午後5時30分から同商工会館8階で開かれた懇親会では、門三佐博(かど・みさひろ)元・和歌山県議会議長が「ぜひ、当地方の皆さんと連携して、橋本・伊都地方を盛り上げましょう」と力強く挨拶。
畑野・世話人代表は「きょうはドローンの素晴らしさを実感することができた。今後も世界の先端産業について学び、会員同士が力を合わせ、地域活性化に努めたい」と語り、結束を誓い合った。
写真(上)は黄葉の空のドローンに手をかざしながら操縦の実技指導にあたる佐々木社長。写真(中)はドローン操縦の説明を聞く参加者たち。写真(下)は黄葉の上空をとぶドローンとその操縦技術を学ぶ参加者たち。