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かがやく恋野米の稲穂波♪のろのろ台風後もしっかりと
奈良時代のヒロイン・中将姫伝説のある和歌山県橋本市恋野で、今、名産「恋野米(こいのまい)」の稲穂がふくよかに実り、立秋後のふるさと情緒を呈している。
恋野地区は紀の川南側の丘陵地で、高台の似賀尾池(にがおいけ)や本田池(ほんでんいけ)などから、圃場(ほじょう)整備済みの稲田に引水。
「合鴨農法」を実践している辻本賢三(つじもと・けんぞう)さんは、4月に「れんげ摘み」、6月に「カモの放鳥」を実施、地元の小学校やこども園の子供たちが、日本の季節を体感した。
その苗が今では高さ約1メートルに生長し、稲穂が実りつつある。風が押し寄せてくるたびに、雀の群れが飛び立ち、さっと「稲穂波」(季語)の光景がひろがる。
立秋の日の8月7日には、例の〝のろのろ台風〟5号が紀州北部に上陸し、紀の川筋を北上、橋本付近をまともに通過して、奈良・滋賀方面へ去ったが、農家の話では、不思議にも稲が倒れるなどの被害はまったくなかった様子。
名産「恋野米」は、大半の農家が直接、消費者に販売・送付し、一部は産直市場などに卸している。辻本さんは「農業は理屈通り簡単にはいきませんが」と前置きし、「今は無事に台風一過。今年もおいしい恋野米・大豊作を期待しています」と話していた。
写真はのろのろ台風が去った後もしっかりと稲穂を実らせている恋野の稲田風景
更新日:2017年8月13日 日曜日 00:00