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幸せな酉家族♪大絵馬奉納~丹生官省符神社に松山氏
参拝・観光客から「素敵な大絵馬が見られる」と人気の和歌山県九度山町慈尊院の丹生官省符(にうかんしょうぶ)神社=宮崎志郎(みやざき・しろう宮司=で、12月4日、画家・松山敏彦(まつやま・としひこ)さん(和歌山県出身)が製作した、平成29年の干支(えと)「酉(とり)」の大絵馬)」奉納奉賛会が営まれた。
この「酉の大絵馬」は高さ約2・1メートル、幅約3メートルで、鶏(にわとり)夫婦と3羽の雛(ひな)を水性アクリル絵の具で繊細に表現。金箔地(きんぱくじ)に、無邪気な子供たちと、それを真っ赤な鶏冠(とさか)の父や、しなやかなからだの母が、水晶のような眸(ひとみ)で見守っている光景。
同神社は弘仁7年(816)に弘法大師・空海が創建したとされ、本殿東脇には、松山さん制作の「2匹の犬を連れた狩場明神(かりばみょうじん=同神社の御祭神)と弘法大師・空海の出会いの大絵図」を常設している。
この日、宮崎宮司が同神社に奉賛している明神講(みょうじんこう)の人たち約20人を前に、「酉の大絵馬は、大切な家族愛の姿が描かれています。聖徳太子の『和を以て貴しとなす』(十七条憲法第一条・冒頭)のように、家族愛の和を大切にすれば、世界平和につながります」と話し、祝詞を奏上して多くの奉賛者に感謝した。
大絵馬制作は、松山さんが同神社の依頼を受けて、平成平成5年(1993)の大絵馬「酉(とり)」から開始。今回は十二支を3回りした後の初めての作品となった。
「酉の大絵馬」は「狩場明神と弘法大師の出会い大絵馬」の隣に設置。これまで飾られていた「申(さる)の大絵馬」は、神社の蔵に収納保存した。
明神講の人たちは、冷たい時雨(しぐれ)の中、境内の落葉を収集。奉納奉賛会は四方八方から「鳥」の声が届く拝殿で営まれ、宮崎宮司が本殿に向って恭しく祝詞を奏上。さらに境内の「酉の大絵馬」と「申の大絵馬」を祓い清めた。
大勢の参拝・観光客は、これらの情景をスマホ撮影して、家族や友人に配信。なかには「年賀状用に、酉の大絵馬をバックにした家族写真を撮りに来ました」と話す女性もいて、迎春準備の趣(おもむき)を感じさせていた。
写真(上)は宮崎宮司が祓い清める「酉の大絵馬」。写真(中)はお祓いのあと神社の蔵に収納保存される「申の大絵馬」。写真(下)は「酉の大絵馬」をバックに記念撮影する宮崎宮司や明神講の人たち。