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「新紀見トンネル」着工♪平成30年代半ば供用開始
大阪府側から世界遺産・高野山への参拝・表玄関である和歌山県橋本市の国道371号・橋本バイパス「新紀見トンネル」(仮称)の掘削工事が始まった。同トンネルは大阪府側のバイパス道路が完成する平成30年代半ばに供用開始される予定。橋本商工会議所会頭で同市観光協会の畑野富雄(はたの・とみお)会長は、「大阪側からの高野山参拝・観光がスムーズになり、橋本・伊都地方の活性化にも繋がります」と、早期開通を期待している。
和歌山県伊都振興局建設部=久田昭文(ひさだ・あきふみ)部長=の説明によると、「新紀見トンネル」は全長2・1キロメートル、高さ4・5メートルで2車線(幅計6・5メートル、路側同1メートル)。
トンネル本体工事予算は約47億円(電気、防災工事などは別)で、鴻池・三友・藤平特定建設工事共同企業体が施工。工事現場を取り囲んだ塀(へい)には、可愛い橋本市のマスコットキャラクター・はしぼうを描き、「時間(とき)ゆたかに流れ くらし潤う 夢トンネル 発進!」とアピールしている。
平成31年10月頃に貫通予定だが、供用開始については、大阪側で工事中の国道371号のバイパス道路が完成する同30年代半ばとなりそう。まちの一部では「早ければ平成32、3年」との希望的・憶測も流れている。
一方、この「新紀見トンネル」が供用開始されると同時に、すぐ西側を通る既存の「紀見トンネル」は一旦閉鎖。昭和44年(1969)に開通した同トンネルの「長寿命化の工事」に着手。完成すると同トンネルも従来通り上下計2車線で活用する方針。
すでに橋本バイパスは、同トンネル付近~京奈和自動車道・橋本IC~国道24号・市脇交差点間が全線4車線化。さらに紀の川・橋本高野橋~紀の川フルーツライン~赤瀬橋~高野山間のルートも開通しており、あとは「新紀見トンネル」と大阪側バイパス道路の完成が待たれるのみとなった。
畑野会長は「世界遺産・高野山はもちろん、山麓の橋本市も織田信長の嫡孫(ちゃくそん)秀信公の墓所や、日本女性初のオリンピック水泳金メダリスト前畑秀子を育んだ紀の川など、豊かな歴史と自然が沢山あります。一日も早く、大勢の方々にご来訪願いたい」と話していた。
写真(上)は着工した「新紀見トンネル」(仮称)の橋本側出入り口。写真(中)はトンネル工事のアピール文とはしぼう。写真(下)は着工した「新紀見トンネル」=右=と既存の「紀見トンネル」=左。