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「黒河道」祈念続行!クーデターで世界遺産委員会延期

和歌山県橋本・伊都地方の高野参詣道4ルートなどの世界遺産・追加登録が審議される国連教育・科学・文化機関(ユネスコ)世界遺産委員会は、7月18日、開催地のトルコで起きた一部軍部クーデター(未遂)により延期となった。橋本・伊都地方では、すでに「登録祈念ウオーク」や「黒河道の写真展」などを開催し、登録決定の祝賀行事も予定していただけに、少し「残念」ムードだが、関係者は「単に延期されただけ。国際記念物遺跡会議(イコモス)が、登録範囲拡張を勧告したことに変わりはない」と、会議の早期開催に期待を繋いでいる。
登録範囲拡張の対象は、同地方の「黒河道(くろこみち)」、「三谷坂」「不動坂」「女人道」の4道など県内22か所(計40・1キロ)。とくに橋本市の「黒河道」が決定すれば、市内初の世界遺産となる。国際記念物遺跡会議は今年6月、範囲拡張を承認する勧告を提出していた。
これを受けて国連教育・科学・文化機関は、7月16、17日頃、トルコ・イスタンブールで世界遺産委員会を開く予定だったが、不慮のクーデターにより開催を延期。関係者の話では、今年10月開催の見通しという。
橋本・伊都地方では、すでに世界遺産追加登録祈念「丹生都比売(にうつひめ)神社参詣道〝三谷坂〟七夕ウォーク」や「黒河トレッキング」などを実施。橋本市あさもよし歴史館(同市野516)では、企画展「高野山参詣道『黒河道』いざない」(~9月30日)開催中。県・市の担当者は昼夜、世界遺産「決定」の朗報を待ち、祝賀準備も整えていた。
同地方の高野参詣4道の世界遺産・追加登録活動をしている「高野七口再生保存会」副会長で「黒河(くろこ)の会」の山本一清(やまもと・かずきよ)会長は「きのうの日曜日も、黒河道トレッキングに約50人が参加、橋本の応其寺から高野山まで歩いてくれました。今回の委員会開催の延期は仕方ありません。私たちは、これまで通り三谷坂、不堂坂、女人道、黒河道を大切に思い、登録決定の日を待っています」と話していた。
写真(上)は雑事のぼりで畑ごんぼを担ぎ「黒河道」を歩く人たち。写真(中)は黒河の会発行の「黒河(くろこ)の会」便り。写真(下)は企画展「高野山参詣道『黒河道』いざない」。


更新日:2016年7月18日 月曜日 09:06

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