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「レールの一生」を称賛♪岩橋さん「人々を支えた」
和歌山県橋本市学文路の元・学文路郵便局長・岩橋哲也(いわはし・てつや)さん(86)は、すでに役目を終えた「鉄道レールの寸切り」を収集し、自宅・居間に飾って、人々の命の輸送に貢献した逸品として称賛。「鉄道ファンに限らず、ご覧になりたい方は、お気軽にお越しください」と言っている。
岩橋さんは、平安時代の哀話・石童丸物語ゆかりの「学文路苅萱堂保存会」顧問で俳人=蘇風(そふう)=でもある。
約20年前に鉄道関係者が廃線レールを短く切断・販売していることを新聞で知り購入。紀北地区特定郵便局長会の機関誌「紀北誌」に、「無数の人々の命を支えてきた鉄道レールの功績は、誠に偉大である」という趣旨の感想文を発表。特定郵便局で反響を呼んだ。
これまで収集した鉄道レールは、最大で長さ23センチ、高さ14センチの「寸切り」6種類9点、ある程度薄く切断した「文鎮(ぶんちん)」5種類14点の計11種類23点。
例えば「寸切り」は、「野上電鉄創立65周年記念」(刻印)や「日本最古の双頭(そうとう)レール」、「文鎮」は「新幹線開業10周年」などで東北本線(大宮~浦和間)や、旧・国鉄磐越西線(翁島駅付近)など、いずれも車両と人々の荷重に耐えてきた、鉄道の歴史を感じさせるシロモノ。
岩橋さんは最近の感想文で「役目を終えたレール諸君」「長年辛酸を舐(な)め耐えてきた底力」「ほんとうにご苦労さん」と、レールの生涯を心から讃え、俳句では「夏山へ喘(あえ)ぎて登る鉄路かな」と詠んでいる。
岩橋さんは「もしも橋本・伊都地方で『鉄道展』が開催されることがあり、それに役立ちそうなら協力したいし、ご覧になりたい方はお電話ください」と言っている。
岩橋さん(電話=0736・32・3222)方は、学文路郵便局の西隣。
写真(上)は岩橋さんと収集された鉄道レールの寸切りや文鎮の数々。写真(中)は日本最古の双頭レールの寸切り=右=と文鎮。写真(下)は写真撮影のため座敷に並べた鉄道レールの寸切りや文鎮の品々。