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平和・幸福へ初の七夕祭♪世界遺産・丹生都比売神社
和歌山県かつらぎ町上天野の丹生都比売(にうつひめ)神社=丹生晃市(こういち)宮司=が、ユネスコ(国連教育科学文化機関)の世界文化遺産に登録されて満12年を迎えた7月7日、同神社初の「七夕祭・世界遺産登録記念祭」が斎行(さいこう)された。丹生宮司は「皆さまが望まれる世界平和と、ご家族の幸せが叶うように、お祈りしました」と話した。
同神社は約1700前に創建。主祭神は天照大御神(あまてらすおおみのかみ)の妹神・丹生都比売大神で、大神を祀る全国約180神社の総本社。弘仁7年(816)には弘法大師・空海が同神社の神領・高野山を拝領して、高野山を開創した「神仏融合」の始まりの神社とされる。
同神社の楼門には7月1日から、計4本の笹竹が立てられ、参拝・観光客が短冊に願い事を書いて吊るした。その文面は「世界が平和でありますように」「良きご縁をください」「人の為に遣えるお金を…」などとさまざま。
その数は、先の世界遺産追加登録祈念「丹生都比売神社参詣道〝三谷坂〟七夕ウォーク」の際、JR・妙寺駅前で参加者が書いた短冊や、全国から郵送で届けられた短冊を含めて計約700枚にのぼる。
この日、丹生宮司はじめ3人の神職が、笹竹の短冊を祓い清め、祝詞(のりと)を奏上。全ての人々の願い事が叶うように祈願した。近くお焚き上げをする。
丹生宮司は「当神社と高野山・金剛峯寺が、仲良くする神仏習合を、ユネスコが〝ユニーク〟であると評価。とくに〝isテロ事件〟が相次ぐ中で、対立・戦争のない世の中にすることが一番大切です」と説明。
「ちょうど世界文化遺産に登録されたのが、7月7日だったので、今後毎年、七夕祭を斎行して、世界平和と皆様の願い事が叶うように、お祈りすることに決めました」と語った。
写真(上)は丹生都比売神社・楼門の笹竹に願い事を記した短冊を吊るす参拝者たち。写真(中)は七夕飾りを清める神職。写真(下)は七夕飾りの前ではしゃぐ元気な子と見守るお母さん。