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クマ出没・注意喚起!玉川峡・上西さん警鐘札を点検

秋田県の山林で最近、クマに襲われたらしい男性3人と女性1人の遺体が発見される中、和歌山県高野町の高野山内や参詣道周辺でも「クマ出没シーズン」を迎えているとして、高野山麓の清流「玉川峡愛好会」の上西進(うえにし・すすむ)会長は、参拝・観光客に対し、「獰猛(どうもう)なクマに出会う危険性が高いので、細心の注意を払ってください」と呼びかけている。
和歌山県環境生活部自然環境室によると、平成23年4月~同28年5月26日の「クマ目撃件数」は県全体で169件。うち橋本市は6件、高野町57件、九度山町8件、かつらぎ町花園3件。最近では5月に高野町で3件の目撃情報が寄せられている。
例えば5月23日朝には、ツキノワグマ(体長1・5メートル)が、高野山・奥の院~中の橋駐車場周辺に出現。警察官や消防隊員が駆け付け、クマは逃走した。他にも一の橋や女人堂周辺に出没したが、幸い負傷者はいない。
和歌山県では、クマを目撃したり、足跡などの痕跡を見つけたりした場合は、「日時」「場所」「大きさ」「移動方向」「何をしていたか」について、地元市町村に連絡してほしいと呼びかけ、連絡を受けた市町村は警察、消防、猟友会などと連携して、素早く安全措置を講じることにしている。
大阪に近い「秘境」とされる、橋本市と高野町、九度山町を流れる玉川峡(紀伊丹生川)では、今のところクマ出没情報は出ていないが、流域には温泉宿泊施設「やどり温泉いやしの湯」があり、国道371号も走っているので、アユ釣り客や高野山への参拝・観光客も多い。
とくに同温泉近くには、森林内に日光次第で五色に輝くという観光スポット「五光の滝」があり、上西さんは、和歌山県が木に取り付けた「クマ注意!」の警鐘札を点検。針金を掛け直すなど、見えやすいように努めている。
上西さんは「クマはとくに初夏・晩秋に出没。今は出産、子育てシーズンなので、とくに神経過敏になっています。クマの子供を見つけたら、その場から離れる。山中を歩くときは、クマが近づかないように、鈴を鳴らすか、硬い木や金属類で岩などを叩いて、音を立ててほしい」と訴えていた。
写真(上)は「クマ注意!」の警鐘札を点検する上西さん。写真(中)は観光客の人気スポット「五光の滝」。写真(下)は「五光の滝」に通じる丸太の階段。


更新日:2016年6月12日 日曜日 00:00

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