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綺麗シャクナゲ満開♪襖絵公開~高野山・金剛三昧院
世界遺産・高野山(和歌山県高野町)の金剛三昧院(こんごうさんまいいん)境内で、県の天然記念物・シャクナゲ(石楠花)が満開になり、本坊では室町時代の画家・小栗宗丹(おぐり・そうたん)の襖絵(ふすまえ)が公開されていて、参拝・観光客の心を癒している。
同寺は建暦元年(1211)、北条政子(ほうじょうまさこ)の発願で、源頼朝(みなもとのよりとも)の菩提のため、禅定院として創建。
承久元年(1219)には、源実朝(みなもとのさねとも)の菩提のため改築、金剛三昧院と改称。国宝の多宝塔や重要文化財の経堂がある。
今、境内では樹齢400年以上のシャクナゲが生い茂り、そこにピンク色の大きな沢山の花が開花。山門付近では、瑞々しいカラフルなチューリップが、背筋もしゃんと咲いて、五月雨(さみだれ)にぬれながら、晩春~初夏の趣(おもむき)を漂わせている。
一方、本坊に入れば、大広間の襖や壁面に室町時代中期、小栗宗丹が梅の花とキジ(雉子)の姿を描いた「金地著色梅花雉子図(きんじちゃくしょくばいかきじず)=国重要文化財14面=が輝き、高野山別格本山・長老坊ならではの光彩を放っている。
境内には運慶作の五智如来像を安置する国宝・多宝塔や、樹齢500年で「健康」「愛情」「学業」「仕事」など、それぞれ異なるパワーを備えるとされる「六本杉」が聳え立つ。
参拝・観光客は、襖絵に心打たれて、縁側でシャクナゲを観賞し、六本杉に手を合わせて、ゆったりと流れる清々(すがすが)しいひとときを満喫していた。
本坊・特別拝観は5月22日(日)まで。時間は午前8時~午後5時。拝観料は500円。問い合わせは金剛三昧院(電話0736・56・3838)。
写真(上、下)は見事に咲いた高野山・金剛三昧院のシャクナゲ。写真(中)は背筋もしゃんと咲いている同院のチューリップ。